WATKINS AT LARGE (Transition) |
| - Doug Watkins |
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Doug Watkins (b) Donald Byrd (tp) Hank Mobley (ts) Duke Jordan (p) Kenny Burrell (g) Art Taylor (ds) 1956/12/08 |
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なにより参加ジャズマンのプレイが光る。 トランペットがドナルド・バード。 テナーサックスにハンク・モブレー。 ブリリアントで少し軽めなバードのトランペットと、まろやかでコクのあるモブレイのテナーという2管が配されているだけでも、ウマそうな匂いが香り立つ(笑)。 明快、かつブライトなプレイのドナルド・バードのトランペットは、このアルバムの明るいキャラクターを決定づけ、朗々と歌うハンク・モブレイのテナーは、バードとは良い対比をなす。 パリッ!としたバードに対して、もそっとした音色のモブレイは、一聴、華には欠けるが、さり気なくパーカーフレーズを織り交ぜたりと、朗々と気持ちよさそうに吹いている。 ピアノにデューク・ジョーダン、ギターにケニー・バレルと、コード楽器に“いぶし銀”な二人を配するところにも人選の妙を感じるし、じつはこのアルバムにおける一番のツボなのかもしれない。 メリハリのある手際の良いバッキング、そしてツボを押さえたソロを繰り広げるデューク・ジョーダンのピアノは、『フライト・トゥ・デンマーク』のような線の細いセンチメンタルなピアノとは対照的。 控え目なバッキング、印象に残るアドリブと、押しと引きをよく心得た大人なピアノだ。 ケニー・バレルのギターは、バッキングにおいては控え目かつテキパキと曲の要点を要領よくまとめており、アドリブにおいてはセンスよく自己主張。特に《フィナッピ》における低域を徘徊するようなアドリブは一瞬バーニー・ケッセルかと一瞬錯覚してしまうほど、バップの香り。 この勢いが気持ちが良い。 そして、リーダーが粘りのある骨太なビートを紡ぎだすダグ・ワトキンスなのだから、もう演奏のクオリティは保障されたようなもの。 そう、コクのある肉厚ハードバップだ。 そして、ドラムも「ハードバップといえばこの人あり!」な、同じくいぶし銀・アート・テイラー。 堅実なイメージの強いテイラーだが、このアルバムでは、堅実なリズムキープからは逸脱することは決してないものの、かなり奔放。 つまり、各人が自由にのびのびとプレイを繰り広げているのが本作なのだ。 そして、彼らの自由闊達なプレイがプレずに一点に収斂しているのは、言うまでもなく、骨太な低音でリズムを支えるワトキンス効果の賜物だということは言うまでもない。 ワトキンスのベースは終始裏方的存在をキープしているが、その存在感は抜群。 彼は、ベースソロで勝負するタイプではない。 ベース本来の「刻み」で共演者を煽り、かつ抜群の存在感をも醸し出す正しきベーシストの鑑なのだということをイヤというほど見せつけてくれる好盤が『ワトキンス・アット・ラージ』なのだ。 |
| (2009/01/06) |
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