SPRING (Blue Note) |
| - Tony Williams |
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Tony Williams (ds) Wayne Shorter (ts) Sam Rivers (ts) Herbie Hancock (p) Gary Peacock (b) 1965/08/12 |
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いくつものカッコ良さの集大成。 いうなれば、“デザイン名盤”だ。 まずは、シンプルなジャケット。 オレンジとクリームがかった白の2色だけで大胆に構成されたシンプルな図柄が、まずはカッコいい。 くわえて、タイトル等のクレジットの文字の大きさ、バランス、位置も絶妙。これらの書体、微妙にセンターより右寄りにレイアウトされているのもお洒落だ。 解説のない、シンプルな裏ジャケットも大胆でカッコいい。 デザインの素晴らしさは、ビジュアル面にとどまらない。 音色、音の配列やバランスも、これまた強くデザイン的といえる。 トニー・ウイリアムスの、構築的かつ、情感を湛えたドラミングはもちろんのこと、似て非なる蠢く個性、ウェイン・ショーターとサム・リヴァースをいう2人のテナーサックス奏者を配したことも、効果的な音による色彩効果。 2本のテナーの葛藤による美しき音のフラストレーションが背筋をゾクリとさせる。 聴き手が感じるのは、脆さと強靭さの危ういパワーバランスだ。このギリギリの鬩ぎ合いは、トニー本人にとっては意図されたバランスに違いないが、息もつかせぬスリルを演出する構成力と、それをまとめあげるテクニックが見事だ。 太くトグロを巻きながら曲線を描いたサウンドも、これらは、トニーのサウンドデザインの中においては、いくつかのピースの一つ。これらピースを適材適所に配置し、自らのスティック捌きにより、見事にバランスの取れたサウンドシェイプを形作っている。 トニーのドラミングは、研ぎすまされすぎたシャープさと、繊細なダイナミクスを誇り、叩き方一つで、演奏の表情をガラリと変えてしまうのは、マイルス・デイヴィスのコンボ在籍時のときと同様。 そして、彼作曲の《ラヴ・ソング》のメロディの美しさはコンポーザーとしての並々ならぬセンスを感じることが出来、空間構築のみならず、メロディ構築の面でも、彼は優れたサウンドデザイナーだったということを思い知らされる。 こんなカッコいい、カッコ良いサウンドデザインの集大成は、トニーが弱冠19歳のときに吹き込まれているのだから凄い。当時の彼の先鋭かつ鋭敏な感性とテクニックがいかんなく封じ込められているのがブルーノートに吹き込まれた2枚目のリーダーアルバム『スプリング』なのだ。 ストイックでエッジの立ちまくったサウンドは、今も聴き手の前頭葉をふてぶてしく挑発する。 |
| (2006/10/31) |
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