PREACH BROTHER! (Blue Note) |
| - Don Wilkerson |
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Don Wilkerson (ts) Grant Green (g) Sonny Clark (p) Butch Warren (b) Billy Higgins (ds) 1962/06/18 |
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もう十数年近くも前になるが、非常に仲の悪い女の子がいた。 彼女はDJ志望だった。 仲が悪いからこそ、音楽の相手の好みが気になる。 なぜかというと、嫌いな相手よりも自分の音楽のセンスが良いと思いたいから。 セコイ心理だが、これに似たようなことって、皆さんにも思い当たること、一つや二つありません?(笑) ま、それはともかくとして、互いに気になる相手の好み、妙なところで一致することがあって、それが、なんとまぁ、こんなにB級でマニアックな、ドン・ウィルカーソンだったというわけ。 悪いけと、この人のテナーは絵に描いたようなB級テナーだ。 砂糖菓子のように分かりやすく、赤面してしまうほどのフレーズを臆面もなく堂々と吹く。 もうちょっと含みがあってもイイんじゃないの? ってぐらい、恥ずかしいセリフを真っ正直に、「だってボクにはこれしか出来ないだもん」と半ば開き直るように吹く。 「そうですか。ではどうぞ、勝手にしてちょーだい」 と思いながら聴いていると、もう「参った!」「カンベンしてくれ〜!」と言わんばかりのクドさとコテコテさ。 こちらの気分が躁状態であれば、大爆笑モノなゴキゲンミュージックなんだけれども、シリアスモードなときは、やっぱりちょっと恥ずかしい。 しかし、これほど聴くときのコンディションによって評価が揺れ動くアルバムも珍しく、そこが妙に好きだったりもする。 ちなみに、ギターはグラント・グリーン、ピアノがソニー・クラーク。 グリーンはいつもの調子かもしれないが、ピアノのバッキングは「ソニー・クラークが弾いているんだよ」と言われないかぎり、なかなか気付かないのではないか思う。 フロントのキャラにあわせて、あけっぴろげにソウルフルなバッキングで煽りまくるピアノは、ソニー・クラークの隠れた一面を見る思いだ。 ちなみに、私は《デム・タンバリンズ》が好きだったのだが、仲の悪い女の子も、この曲がお気に入りだった模様。友人主催のあるDJパーティで彼女がこれをかけているのを見たときは、「むむ、こやつなかなかデキる!」と思った次第。 フロアの反応も上々。 これをかけた時の、彼女の勝ち誇った表情が、今でも忘れられない。 べつに勝ち負けを競っていたわけではないけれど、このときばかりは「負けた!」と思ったものです。 ちなみに《デム・タンバリンズ》は、聞いた話によると、UKクラブ・シーンでは定番の曲だったのだそうな。 そういえば、さきほどネットオークションのサイトで、『プリーチ・ブラザー』のLPを検索してみたら、4万円以上の値がついていた。 十数年前の相場は知らないが、このレコードをパーティに持ってきた彼女は、当時いくらで買ったのだろう? 当然、私は1000円ちょっとで買ったCDしか持っていない。 べつに、こんなことで勝ち負けを競っても仕方ないけれど、こちらでも、心情的に「負けた!」な気分です。 |
| (2010/03/14) |
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