PORTRAITS OF THELONIOUS MONK (Verve) |
| - Randy Weston |
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Randy Weston (p) Jamil Nasser (b) Idris Mulhammad (ds) Eric Asante (per) 1989/06/03 at Studio Ferber,Paris France |
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モンクとエリントンを尊敬してやまないピアニスト、ランディ・ウエストンの『ポートレイト・オブ・セロニアス・モンク』は傑作アルバムだ。 ドラムとパーカッションのウネりまくる強力なビートをバックに、ランディ・ウエストンのシンプルでツボを押さえたピアノ。 贅肉をギリギリまで削ぎ落とした音数と、それを裏付けるかのような自信に満ちた強靭なタッチ。 思うに、彼はモンクの曲の構造を完璧に把握しているのだろう。 モンクを理解した上での彼なりの表現。それは曲の骨子を丹念に抽出し、モンクという「構造」を浮き彫りにすることだ。 モンクは余計な音は一切弾かないピアニストだが、ウエストンはもっと弾かない。 というよりも、一つの音に情報を圧縮する。 だから、最小限の音数でモンクの「構造」が露わになる。あとは溢れんばかりのリズムの洪水に乗ってどす黒いピアノを弾けばよい。 モンクにも通じる彼独特の「間」を持つ彼。 だから、無理して弾きまくる必要はこれっぽちもないのだ。圧倒的なドラムとパーカッションのリズムのウネリが「間」を存分に埋めてくれている。 リズムの洪水の中で、音符の数を節約して、かわりに一音にモンクのオリジナルの暗示をこめて浮き彫りになってゆく《ウェル・ユー・ニードント》。 同じく、絶え間ないパーカッションの間を縫うように独特のアーティキュレーションで奏でられる《ミステリオーソ》。 乾いたアフリカの大地を思わせる、艶と湿り気の要素を原曲から注意深く取り除いた《ルビー・マイ・ディア》。 アルバム中では、最もモンク的な演奏にもかかわらず、音色と間の違いが非モンク的な《アイ・ミーン・ユー》。 まるで、モンクは彼が弾くことを想定して作曲したんじゃないかと思わせるほど、ランディ・ウェストンのピアノのスタイルとピッタリ合致している《ファンクショネル》。 ギラリと重たい低音部の打鍵が、よりオリジナルをダークに感じさせる《オフ・マイナー》と《セロニアス》のピアノソロ。 最もモンクらしく、最もモンクから離れた地点での表現へ到達したピアニスト、それがランディ・ウエストンだ。 |
| (2002/10/20) |
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ジャムセッションなどで、たまにモンクの曲をやることになると、一瞬身が引き締まる。 セロニアス・モンク曲には、演奏していて「ハッ」とする箇所が多く、惰性でアドリブを取ることを拒否するような構造のものが多いからだ。 常にチャレンジの精神で臨まないと、曲に自分を持っていかれるというわけ。 そのチャレンジの方向の1つに、リズムの冒険がある。 普通の4ビートではなく、たとえばウラを強調した8ビート。 曲によっては、ダサダサな結果に終わってしまうものも少なくはないが、彼の代表作にして最多演奏曲といわれる《ウェル・ユー・ニードント》などは、裏を強調したファンク風8ビートがキマる代表的ナンバーだ。 ♪シャン・シャン・シャン・シャンとイーヴンに刻まれるシンバルの連打も似合うこの曲だが、リズムをギュッとタイトに絞り、重心を低くしたビートにも、しっくりとマッチする。 ユーモラスだが、トリッキーなメロディとコード進行なので、ベースとドラムはちょこまか動かず、どっしりとデン!と構えていたほうが、かえって曲が活きてくるようにすら感じる。 このことを音で証明したのが、ランディ・ウェストンの《ウェル・ユー・ニードント》だ。 1989年にフランスで吹き込まれた、ピアノトリオにパーカッションが加わった編成による重厚な演奏。 黒々とした思いタッチのウエストン奏でるピアノ。 たっぷりと余白を生かして弾くピアノの隙間からこぼれ出るパーカッションの連打が心地よく、ドラムのビートはずっしり重い。 もちろん、すべての参加楽器はアコースティック。 うねるウッドベースが、なんともいえない黒いノリをビートに付与し、演奏に大きなノリを与えている。 下手なファンクよりも、ずっと下半身にグン!とくる、黒々としたランディ・ウエストンと、リズム陣の奮闘。 ドスンと重み。 ズシンと凄み。 重たいファンクが好きなジャズ以外のリスナーにも自信をもってオススメできる重量級アコースティック・ミュージックだ。 |
| (2009/12/29) |
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