GNU HIGH (ECM) |
| - Kenny Wheeler |
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Kenny Wheeler (flh) Keith Jarrett (p) Dave Holland (b) Jack DeJohnette (ds) 1975年06月 (NY) |
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やっぱり、キースのピアノに耳を奪われてしまう。 もちろん、キース・ジャレットのリーダー作ではないんですが。 当然のことながら、ケニー・ホイーラーのリーダー作です。 リーダーだって、フリューゲル・ホーンを美しく奏でているし、よく伸びるトーンで、暖かなトーンを吹いています。彼のオリジナル曲の旋律が絵画的なものだから、さらに透明で円やかなトーンがきわだちます。 しかし、やっぱり、キースがピアノソロを演奏しはじめると、やっぱりつい数秒前までのケニー・ホイーラーの世界は忘れ去られます。 キースのピアノが雰囲気を壊すのではありません。 むしろ逆で、リーダーが築き上げた雰囲気をうまく引き継いで、さらにそれを拡大・飛翔させています。 キースにそうなるように仕向けたのは、作曲者でもあり、リーダーでもあるホィーラーの功績なんでしょうが、プレイ面では、やはりキースの一音一音に存在感のある、“立つピアノ”に耳が吸い寄せられてしまう。 美しいだけではなく力強いのですよ、やっぱり。 それに、演奏の展開の主導権すら握っているように聴こえてしまう。 そんなこともあってか、1曲目は20分を越す長尺演奏なのだが、ホィーラーとキースの作り上げたドラマティックな世界が功を奏してか、まったく時間の長さが気にならないほどの素晴らしい展開となっている。 デイヴ・ホランドがゲイリー・ピーコックに変われば、伴奏リズム陣は、完全にキースの“スタンダーズ・トリオ”となるが、極論すれば、このアルバムは“スタンダーズ・トリオ”の延長線として聴いてもまったく問題ないと思う。 キース好きには安心してオススメできる内容だし、キースのソロパートになると、もう完全にスタンダーズトリオの世界。 おまけに肝心のリーダーよりも、サイドマンなはずのキースのソロ時間のほう長いという(笑)。 ホイーラーが抜けても、完全に“キース・ジャレット・トリオ”として機能してしまうほどの演奏内容は、「ジャレット・トリオ・ミーツ・ホィーラー」銘打ってもなんら問題もないアルバム内容、いや、多くの人は、そのほうが納得するんじゃないかと思う。 他のメンバーにも聴きどころは、ある。 ジャック・ディジョネットのドラムソロ。いや、シンバルソロ。 シャンシャン、シンシンと“金モノ(かなもの)”ばかり叩くソロパートが1曲目のラスト近くにあるが、きちんと考えられて叩かれているのだろう、まったくうるさくは感じられない。 デイヴ・ホランドの思索的なベースソロもついつい聴きいってしまう。 彼のベースのソロって、難しい内容を流暢に話すようなソロだから、ついつい「難しい内容だけれども、もしかしたら“分かる”んじゃないかな?」という期待を抱き、耳を傾けてしまうのだ。 いずれにせよ、美しく叙情的な仕上がりのアルバムとなっており、ECMのレーベルカラーを代表するに相応しいサウンドと美しさを誇る1枚だと思う。 |
| (2004/08/01) |
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