ART TATUM-BEN WEBSTER-RED CALENDER-BILL DOUGLASS (Pablo) |
| - Art Tatum/Ben Webster |
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Art Tatum (p) Ben Webster (ts) Red Calender (b) Bill Douglass (ds) 1956/09/11 L.A. |
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コーヒーの似合うジャズと、酒の似合うジャズという分類があるとしたら、このアルバムは確実に後者に分類されるだろう。 内容を一言に凝縮すると、「大人な音楽」などといった形容をついつい使いたくなるが、じゃぁビ・バップや新主流派やフリージャズの演奏は子供なのか!?ということになってし まうので、この表現は控えたい。 落ち着いた、くつろいだ気分で聴ける、酒の似合うジャズとでも言うべきか。 ただし、酒は酒でも酎ハイや、パイナップルやバナナがドーン!!とグラスに突き刺さっているようなカクテルなんかはNGだけど。 シチュエーションも、チェーン店展開をしているような居酒屋は、もちろんNG。カウンターのある照明が暗めのバーが良い。 もっとも私なんかは、CDと本と楽器とオモチャが散らかり放題に散らかった無粋な部屋で聴いているので、鑑賞するシチュエーションに関しては、あまりエラそうなことは言えないのだが……。 ピアノのヴァーチュオーゾ、アート・テイタムと、テナーの巨人、ベン・ウェブスターによる共演アルバムで、フォーマットは、ワンホーン・カルテットだ。 最初で最後のスイング時代の大物同士の共演。なぜなら本作の吹き込みの2ヶ月後にテイタムは亡くなっているからだ。 演奏のスタイルはたしかに古いかもしれないが、貫禄と風格は充分。 超絶テクニシャンなテイタムのピアノも、ここでは控えめで、あくまでフロントを立てる心配りをみせている。 スローバラード中心の選曲は大正解。 ビブラートを効かせたベン・ウェブスターのトーンにバラードはとてもよく似合う。 どこまでも甘美で暖かく、懐の深い音色だ。 彼のバラードにおけるテナーは、「石をも溶かすと思えるほど優しく、それでいて情熱溢れるプレイ」と評されているそうだが、まったくその通りだと思う。 収録されているほとんどの曲の演奏の構成は、出だしはテイタムがピロピロとピアノの鍵盤を転がすようなプレイをした後、ウェブスターがボワッと登場して、ほぼ原曲のメロディをなぞるような形で、アドリブというよりはフェイクに近いニュアンスの旋律を吹くというパターン。 ワンパターンといえばワンパターンな展開だが、演奏が味わい深いので、そんなことは全く気にならない。 時間の流れを気にせずに、ゆったりとした気分でくつろぎながら聴きたいアルバムだ。 |
| (2002/10/03) |
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