LOOKING AHEAD! (Contemporary) |
| - Cecil Taylor |
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Cecil Taylor (p) Earl Griffith (vib) Buell Neidlinger (b) Dennis Charles (ds) 1958/06/09 |
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まだ定型ビートで演奏していたころのセシル・テイラーのアルバム。 ヴィブラフォンがアンサンブルに加わることによって、鋭利で理知的な肌触りを全体から受ける。 ベースがキチンと4つを刻むビートながらも、規則正しい時間枠の中を伸縮自在に行き来するセシルのタイトなピアノは刃物のように鋭い。 まだ、後年見せるような、複数の鍵盤を同時に腕や手の平で「バーン!」と鳴らすような爆発力のある“大技”はここでは使っていない。しかし、その逆とでも言うべき、音符を切り刻み、微分化してゆくような、“小技”は各所で味わえ、この細かい音符を奏でる指の速度は圧倒的。まるで、鍵盤の上を複数の妖精が目まぐるしくダンスを踊っているかのようだ。 シャープな音色で、図形的なフレーズを奏でるアール・グリフィスのヴァイヴと、彼の背後で、自由自在にバッキングともソロともつかない複雑なピアノを弾くテイラーとのコンビネーションは、せわしなく形を変える万華鏡の中の極彩色な多角形を思わせる。 スイング感を敢えて拒否しているかのような、四角いノリで疾走してゆくテイラーだが、やはりこのような彼のスタイルは、4ビートという定型なリズムの枠では不自由だったのかもしれない。 後のカフェ・モンマルトルのライブあたりから、定型リズムを突き破り始めるが、そうなってゆくのも必然的な流れだったのだろう。 とはいえ、スタイルを確立する前段階のテイラーも悪くはない。 異常にストイックで密室的な雰囲気があるのだ。 ただし、この密室に充満した空気の濃度が沸点に達し、爆発までには至るまではもう少し時間を要する。 このアルバムの演奏は、爆発の2〜3歩手前といった段階か。 ブルーノートへの初吹き込みの『ジャズ・アドヴァンス』とともに、初期のテイラーのスタイルを知る上では興味深い作品。 叙情的で奇妙な美を感じる《アフリカン・ヴァイオレッツ》が好きだ。 |
| (2002/10/20) |
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