INTRODUCING THE THREE SOUNDS (Blue Note) |
| - The Three Sounds |
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Gene Harris (p) Andrew Simpkins (b) Bill Dowdy (ds) 1958/09/16 & 18 |
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金太郎飴には金太郎飴の良さがある。 ……なんて書き方をすると、ジーン・ハリスやスリー・サウンズには大変失礼だとは思いつつも、金太郎飴にだって、ウマいものとマズイものがあるわけで。 ザ・スリー・サウンズの金太郎飴っぷりは、もちろん前者に決まっているじゃないですか、とフォローをしておこう。 楽しいのだ。 ワンパターンだけど。 なんとなくオチの見える演奏なんだけど、そこが安心出来るのだ。 スリルはないけど、安定感はバツグンだ。 彼らが、そんなヘタっぴぃなことをするハズないじゃないかという安心感もある。 曲を見てみよう。 スタンダードの《テンダリー》や《柳よ泣いておくれ》。ディジー・ガレスピーの《ウッディン・ユー》。 ここまでは、誰もが取り上げる有名ナンバーだ。 しかし、イタリアの《オーソレ・ミオ》までもが演奏されているとは。 極論すれば、どの曲も、同じクオリティと同じ雰囲気に仕上がっている。 でも、これって、すごいことだよ。 あの《オーソレ・ミオ》までもが、ラテン・フレバーの楽しいジャズになっち ゃうんだから。 こういう仕上がりを見せつけられる人のことを本当の職人と言うのだろう。 自分フレバーのクオリティにちゃーんと仕上げてしまっている。 養老孟司のベストセラー『バカの壁』にこういう一節があった。 “サラリーマンとは給料の出どころに忠実な人であって、仕事に忠実なのではない。職人というのは仕事に忠実じゃないと食えない。自分の作る作品に対して責任を持たなくてはいけない。” では、スリー・サウンズというピアノ・トリオ・グループは、サラリーマンか? 様々な曲をリクエストしてくるプロデューサー(オーナー)の命に忠実なサラリーマン集団か? 否。 職人だ。 どのような注文があろうと、どのような曲のオーダーがあろうと、いやな顔一つせず(実際に見たわけじゃないけど)、ちゃんと“スリー・サウンズ”的なフレバーと、納得のゆくクオリティに仕上げてくれる。 これを職人集団といわずしてなんという? “ジャズに名曲なし。名演あるのみ。”とはよく言われること。 しかし、スリー・サウンズに関していえば、ある意味、すべてが名演なわけだから、私の場合は演奏というよりも曲で選んでいる。 《春の如く》が聴きたければ、スリー・サウンズ流の《春の如く》を聴き、《オー・ソレ・ミオ》が聴きたければ、スリー・サウンズ流の《オー・ソレ・ミオ》を楽しむ。 他になにも考えずに純粋に安定した演奏と、聴きたい曲の旋律を楽しむ。 ただ、それだけ。 スリー・サウンズは、ただそれだけな楽しみを、正しく、等しく約束してくれる素晴らしいグループなのだ。 |
| (2003/12/01) |
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