HUSTLIN' (Blue Note) |
| - Stanley Turrentine |
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Stanley Turrentine (ts) Shairley Scott (org) Kenny Burrell (g) Bob Cranshaw (b) Otis Finch (ds) 1964/01/24 |
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クラシックやポピュラーミュージックを、ジャズっぽく演奏するポイントを伝授します。 ちなみに、冗談交じりなので、本気で読まないように(笑)。 〔その1〕 音の長さを変えてみましょう。 たとえば、「♪レラー」とくるところを「♪レーラ」にするとか(笑)。 「さーて、来週のサザエさんは?」の「さーて」を「さてー」にするだけで、随分と印象が変わる(マヌケになる?)が、それと同じ(?)だ。 〔その2〕 アタマに音を一つ余分に付け加えてみましょう。 「♪ラドド〜」 なところを、一つ前の小節の最後に「レ」を起き、 「♪レ・ラドド〜」 とすると、あーら不思議、だいぶ固さが取れて、フレーズにスピード感と躍動感が出てきますねぇ。 「そうだ!」と「あ、そうだ!」では、言葉の勢いが違うが、それと同じ(?)だ。 〔その3〕 局所的に音を跳ねてみましょう。 「♪ラドド〜」なところのラストの伸ばす音を跳ねさせて、 「♪ラドドッ!」とするだけでニュアンスがだいぶ変わります。ただし、あまり跳ねると野暮ったくなるので注意しよう。 「そうだね〜」と「そうだねっ」の違いですね。 〔その3〕 長く伸ばす音符のところには装飾音符を入れてみましょう。 「♪レーーー」 と伸ばすところに 「♪レーファ#ラドミ♭ドド#レドシ♭ラソファ〜」 みたいに十六分音符や、八分音符などの細かなフレーズをさり気なく混ぜると、雰囲気出ます。 ただし、あくまでさり気なく、ね。 〔その4〕 スローテンポの曲をサックスで吹く場合、長く伸ばす音符にビブラートをかけてみるのも一つの手かも。 「♪ラーーーー」 と伸ばすところを 「♪ラーゥァゥアゥァウァ」 と大胆に音を震わせてみる。 もしかしたら、「うーん、ブルージーだ」と言われるかもしれません(笑)。 〔その5〕 またまた長い音符の対処法ですが、一つの音符を3つに分割してみよう。 「♪レー」 を、 「♪レレレー」 としてみる。レレレのおじさんじゃないよ。 私はコルトレーンが得意とする、このちょっとベターッとしたフレーズを聴くと、しかも、音階が「レ」の場合、自動的にレレレおじさんを連想してしまう身体になってしまった。 どうしてくれる、コルトレーン!(笑) したがって、「♪ラー」を「♪ラララー」、 「♪レ」を「♪レレレー」にすると、 「コルトレーンみたいね」って言われるかもしれない(笑)。 アルトだったら、フィル・ウッズか。 では、〔その1〜5〕までの技を使って応用してみましょう。 【例題】 「きみっ、あのさー、そんなことも分からないの?もーいいよっ!」 さぁ、この言葉に、音の長さを変え、さらに音符を伸ばす箇所や、休符で生じる空白に、即興フレーズを混ぜてみましょう。 「きーみ、あのさささー、そんーなこーとも分ぁからないのっそれそれそれんも(ファッソソ#ラッラ#シ)いーいよっレレレ〜♪」 はい、声に出して読んでみましょう。 だいぶ、ニュアンスが違ってきましたね。 っつーか、これ何語ですか?(笑) しかし、これこそジャズです。あ、ウソです(笑)。 でも、とりあえず、アクセントをずらし、音符を挿入したり、増やしたり音の長さを変えるだけでも、随分とノリが違ってくることは気付いたでしょ?(笑) とくに平板な日本語のアクセントのこと、これを自在に伸ばしたり切ったりすれば、それこそカタコトの日本語を喋る外人さんのよう。 しかも、伸ばし方とアクセントの位置を変えれば、中国語圏出身か、英語圏出身なのかも使い分けられるかもしれないという。 と、ここまで長々と私の冗談ジャズ講座にお付き合いいただき、ありがとうございました。 しかし! 見事に、先述した〔その1〜5〕までがピッタリと合致する演奏があるのだ。 スタンリー・タレンタインがジャズ化して演奏したドヴォルザークの《家路》だ。クラシック曲を見事にジャズ化している。 小学校のときに放送部だった私にとっては、このメロディが流れると、自動的に「下校時間になりましたぁ」というアナウンスが口をついて出てきてしまうが、要するに、アレだ、家に帰りたくなるメロディの曲、といえば分かってもらえるでしょうか? そういえば、村松友視の『ベーシーの客』という一関のジャズ喫茶「ベイシー」をモデルにした小説にもこの曲は登場した。 ムカつく上司の娘を誘拐して一関にやってきた男が、ベイシーのマスターの流す《家路》を聴いて「さ、家に帰ろうか」と誘拐をあきらめて娘と東京に戻った、という漫画みたいなエピソード(笑)。 その《家路》を、家に帰りたくなる気分にはさせず、むしろ、「さっ、お掃除も終わったし、そろそろ街にくりだそうか!」な気分にさせてくれる快活な演奏をしているのが、スタンリー・タレンタイン。 原曲のメロディを殺さずに、〔その1〜5〕の応用で音のニュアンスやアクセントを変え、見事に別な曲に仕立てあげてしまっている。 しかも、肩の力が抜けた軽やかな演奏のため、こちらの気分も和らいでくる。 このアルバムのラストを飾るに相応しい演奏だ。 ジャケットに大きくクローズアップされたテナーサックスの朝顔の大胆な構図がカッコいい『ハッスリン』。 このジャケ写の迫力同様、タレンタインのプレイも腰の据わったプレイが味わえる。 彼の男気溢れるテナー彩るのがケニー・バレルのギター、そしてタレンタインの奥さんのシャーリー・スコット。 この二人の比較的アッサリとしたプレイが、逆に彼のテナーをより一層コクのある仕上がりに貢献している。 執拗に繰り返されるオルガンのリフが印象的な《トラブル》など、ノリよく、しかもゴリゴリし過ぎていないタレンタインを楽しむことが出来る。 このアルバムに関して、唯一の不満は、ベースの音が弱い!ということ。 ボブ・クランショウ、この人のウッドベースは腰のある太いプレイが多いのだが、このアルバムではどういうわけか、彼のベース音があまり耳に入ってこない。最初は、シャーリー・スコットがオルガンでベースラインを弾いているのかと思ったほど。 しかし、この低音の弱さはアルバムの価値を落とすほど大きな影響を与えていないことも確か。 あまり細かいことにこだわらず、ひたすらタレンタインのテナーを追いかけるだけでも十分楽しめるアルバムだ。 |
| (2006/05/11) |
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