THE TOKYO BLUES (Blue Note) |
| - Horace Silver |
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Horace Silver (p) Blue Mitchell (tp) Junior Cook (ts) Gene Taylor (b) John Harris Jr. (ds) 1962/07/13 & 14 |
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1962年に初来日を果たした、ホレス・シルヴァー・クインテット。 彼らの来日は、日本中のジャズファンを熱狂させた。 滞在期間は2週間強。 その間に計19公演という強行軍のツアーだったようだが、行く先々で心温まる歓待を受け、箸の使い方を覚え、日本酒にも馴染み、すき焼きを食べ、と、シルヴァー・クインテット一行は、どっぷりと日本に浸かることが出来たようだ。 日本での出来事は、きっと良い思い出となったのだろう。 だからシルヴァーは、帰国後、日本を回想して、滞在時の日本の印象を元に曲を書き上げた。 《チェリー・ブロッサム》を除けば、すべてホレスの手による日本をモチーフにしたオリジナルが収録されたのが、『ザ・トーキョー・ブルース』なのだ。 とはいえ、日本的なテイストや、旋律を積極的に取り入れたというわけではなく、あくまでシルヴァー得意の“ラテンタッチなジャズ”という土俵で作編曲・演奏に挑んでいる。お馴染み、ラテンタッチのシルヴァーを楽しめるといった内容だ。 もっとも、ヘンに和風テイストを捻じ込むよりは、自分の得意フィールドで音楽作ってくれたほうが潔いと思う。 いつもシルヴァー節と、ノリの良いアレンジと演奏ゆえ、安心して聴けると同時に、和的な要素を期待して聴くと肩透かしを食らうかも。 ラテン・ビートの情熱的なリズムセクションに、ほんのりと哀愁の漂うマイナー調のメロディ。そして、ご機嫌でイキの良いシルヴァーのバッキング。 コロコロと小気味の良いドラミングを繰り広げる、ジョン・ハリスJr.のドラミングが全編を通じて良い効果を出している。 収録曲のタイトルが面白い、というかスゴい。 《サヨナラ・ブルース》に、《アー・ソー》(笑)。 大歓迎を受けた日本で彼がよく耳にした日本の言葉がそのまま曲のモチーフになっているのだ。 《サヨナラ・ブルース》は、個人的にはお気に入りのナンバーで、後半の抑制を効かせた演奏と、ラストの不意を突くように挿入される2本の管楽器による「じゃーん!」のギャップが楽しい。ちょっとビックリするけど。 しかも、この「じゃーん!」は、「さよならー!」と手を振りながら大声で叫んでいるようにも聴こえ、日本を離れるときのシルヴァーの心中がこのような音になったのかなと思うのは、考えすぎ? ジャケットを見ると、二人の着物姿の女性に囲まれて、シルヴァーは心底嬉しそうな満面の笑みを浮かべております。肩に手なんか回しちゃって(笑)。 ちなみに、この二人の女性のうちの、どちらか一人が出光石油の社長令嬢だそうです(出光真子氏・当時大学3年生)。 気軽に楽しめる、バランスの良い“腹8分目のシルヴァー”として推薦したい。 |
| (2006/03/14) |
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