6 PIECES OF SILVER (Blue Note) |
| - Horace Silver |
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Horace Silver (p) Donald Byrd (tp) Hank Mobley (ts) Doug Watkins (b) Louis Hayes (ds) 1956/11/10 |
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ホレス・シルヴァーはつくづく面白い“作曲家”だと思う。 《ソング・フォー・マイ・ファーザー》のようなヒット曲などから、世間的には、誰もが親しめるシンプルなメロディを作るメロディメーカーだと思われている節があるが、はたしてそうなのだろうか? 上記《ソング・フォー・マイ・ファーザー》や《シスター・セディ》、それに《プリーチャー》のような人気曲は、たしかに聴いた瞬間から口ずさめるほど、キャッチーかつシンプルなメロディだ。 しかし、《オパス・デ・ファンク》のような人気ナンバーがあることも忘れてはならない。この曲、口ずさめますか? 彼のリーダーアルバムを丹念に追いかけてゆくと、ホレス・シルヴァーには二面性があることが分かる。 もちろん極端な二面性ではないけれども、大雑把に言って、シンプルなメロディラインの曲と、やたら音符の数の多い複雑なメロディラインの曲とだ。 しかし、面白いことに両者に共通していることは、どちらのパターンの場合も陽気でハッピーな気分になれる曲が多いということ。 『シックス・ピーシズ・オブ・シルヴァー』の1曲目、《クール・アイズ》の複雑なテーマ、それにセカンドリフ、あなたは口ずさめるだろうか? よく聴くと(よく聴かなくても)、やたらと音符の数の多いウネウネとした旋律だということが分かる。ところが、非常にハッピーで陽気な曲に聴こえてしまうのが面白いところ。 これは、複雑なのにキャッチーな曲を書くホレスのメロディセンスのなせるワザも一つの要因だが、テナーとトランペットが一糸乱れぬアンサンブルで奏でていることも大きい。 正直、よくもまあ、こんなにややこしいメロディを間違わずに吹いているよ、と思わざるを得ない曲もシルヴァーのクインテットには多いのだ。 この統率力も、彼のリーダーとしての資質があるからだろう。 このアルバムの管楽器奏者は、ドナルド・バードのトランペットに、ハンク・モブレイがテナーサックス。この二人は、非常に優秀なフロントマンなんだということが痛感できる一枚だ。 特に、1曲目、それと、6曲目の《ヴァーゴ》のテーマのアンサンブルは特筆すべきものがある。 さらに、《ヴァーゴ》におけるドナルド・バードのトランペットソロは特筆に価する。 打撃力は無いが、的確にジャブを繰り出し、確実にヒットさせる軽量級のボクサーのように、スパスパとオイシいフレーズを惜しげもなくアップテンポのリズムに乗り遅れることなく放っている。 曲作りやアレンジの面白さ、参加ジャズマンの演奏能力の高さを実感できるアルバムだ。 しかし、フロントの2管が大活躍するナンバーばかりを収録しても、聴き手としてはちょっとゲップが出てしまう。だから、ピアノトリオでの演奏を2曲おさめて、アルバムの流れに緩急をつける編集にしているのだろう。 特に、ラストの《フォー・ヘヴンズ・セイク》は、アルバムラストを飾るに相応しいピアノトリオ演奏だ。 ヒット曲《セニョール・ブルース》を含む、シルヴァーを代表する一枚。 公園のベンチにコート姿で腰掛けるシルヴァーのジャケットもいい味出している。 |
| (2006/05/30) |
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