Charlie Parker/Chet Baker
"Live" At The Trade Winds June 16,1952
(Le Jazz)
- Charlie Parker

  1. The Squirrel
  2. Irresistible You
  3. Donna Lee
  4. Liza

Charlie Parker (as)
Sonny Criss (as)
Chet Baker (tp)
Donn Trenner (p) #1,2,4
Russ Freeman (p) #3
Harry Babasin (b)
Lawrence Marable (ds)

1952/06/16
"The Trade Winds" Inglewood,Cal.


パーカーとチェット・ベイカーとの共演が売りのアルバムではあるが、ここでは同じアルト奏者、そして優れたパーカー派の1人、ソニー・クリスとの共演にも注目したい。

おそらく、最初に聴く人は、パーカーとクリスの区別がつかないかもしれない。
たしかに、音色、フレージング、共に両者は似ている。

しかし、二人の持つ微妙な差に気が付くようになれば、それはあなたの耳が肥えてきた証拠。一気にジャズが面白くなる。

文章での解説には限界があることは重々承知しつつも、そのニュアンスを文字化してみると、あくまで軽くて明快な斬れ味でサクサクッとプレイをするのがクリス。

軽やかさとスピード感をあわせもちながらも、どこかアルトの音色に重量感があるのがパーカー。

しかもパーカーの音色のほうが微妙なザラザラさがあり、そこが本当に微妙な違いなんだけれども、耳にこびりついて端なれないのか、それとも耳の右から左へと通り過ぎて忘れ去られるかの違いなのだと思う。

クリスの音色はパーカーほどのギラつき、ザラつきはない。どちらかというとクリーミーだ。軽快で耳障りはたしかに良い。

しかし、パーカー的な不可解に歪んだ成分というものは無い。
この両者の微妙な違いがとても興味深い。

私は『トレード・ウィンズ』のパーカーとクリスの演奏を聴くたびに、ほんとうに微妙な皮一枚の差で、音の存在感の違い、風格や重みのようなものが決定されてしまうのだな、と痛感している。
(2010/03/13) 

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