ONE NIGHT IN BIRDLAND
THE CHARLIE PARKER QUINTET LIVE!

featuring
BUD POWELL and FATS NAVARRO (Sonny Records)
- Charlie Parker

disk 1
  1. Wahoo
  2. 'Round Midnight
  3. This Time The Dream's On Me
  4. Dizzy Atmosphere
  5. Night In Tunisia
  6. Move
  7. The Street Beat

disk 2

  1. Out Of Nowhere
  2. Little Willie Leaps〜52nd Street Theme
  3. Ornithology
  4. I'll Remember April〜52nd Street Theme
  5. Embraceable You
  6. Coool Blues〜52nd Street Theme

Charlie Parker (as)
Fats Navarro (tp)
Bud Powell (p)
Carlie Russell (b)
Art Blakey (ds)

Chubby Newsome (vo) only "Embraceable You"
Walter Bishop (p) replaces Powell;bass and drums unknown(probably Tommy and Roy Haynes)

1950/06/30

チャーリー・パーカー、ファッツ・ナヴァロ。ピアノが、バド・パウエル。ビ・バップを代表する巨人らが一同に会した豪華キャスティングだ。

加えて、3人とも好調なプレイを繰り広げるという、なんとも貴重な記録で、「あらまぁ、どうしましょう?」と、空いた口のふさがらない音源だ。

ファッツ・ナヴァロはこのライブの一週間後に亡くなるが、プレイを聴く限りはにおいては、その片鱗はまったく感じられない。

彼のメロディアス、かつハリのあるプレイこそが、パーカーを挑発し、結果的に両者とも白熱するという、クインテットとしては最も理想的な演奏結果を手に入れているのだ。

リズム隊のサポートぶりも特筆に値する。
特に、アート・ブレイキーの18番、ナイアガラの瀑布が、この時期に既に完成されていたことが興味深い上に、なおかつ演奏をまったく邪魔をせずに、効果的にプッシュしている点。

さらに、ピアノのバド・パウエルの“目立たずに目だったピアノ”が特筆モノ。おそらくパウエルは意識はしていないのだろうが、彼の音圧の高いピアノの音色と、独自の強引なタイム感により、ホーンのバックに回っても、必要以上の存在感を発揮してしまうのが、パウエルの面白いところでもあり、すごいところでもあるのだけれども、この録音に関しては、あまりそういったところが認められない。
すごく、フロントのパーカーやナヴァロに溶け込んでいる。かといって、まったく存在感が無いかといえば、やっぱりパウエル的な存在感が健在なところが興味深い。フロントの強さとパウエルの強さが釣り合っていうことなのだろう。

一方、パウエルのアドリはといえば、あいもかわらず天才的な閃きで、放っておいたら、どこまでも飛んでいってしまいそうなピアノに圧倒される。ドラマチックな展開をしている演奏も多く、特に《ラウンド・ミッドナイト》のソロが素晴らしい。
もっとも、この曲に関しては、パウエルのみならず、パーカーもナヴァロも叙情的なソロを展開している。

一度でいいから、パーカーやパウエルの白熱のライブを体験したかったという人も大勢いることと思うが、もちろんそれはかなわぬ夢。
しかし、このCDが、タイムスリップのお手伝いをしてくれるかもしれない。白熱と充実のおよそ1時間30分。
かの日の喧騒と熱狂のバードランドの夜へ、ようこそ。
(2004/05/11) 


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