ART PEPPER MEETS THE RHYTHM SECTION (Contemporary) |
| - Art Pepper |
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Art Pepper (as) Red Garland (p) Paul Chambers (b) Philly Joe Jones (ds) 1957/01/19 |
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ジャズ史上最強の三大リズムセクションを御存知ですか? 『スイング・ジャーナル』別冊の『JAZZ 知らなきゃ損する雑学大事典』の記事を受け売りしますと、 1、カウント・ベーシーのオール・アメリカン・リズム・セクション 2、マイルス・デイヴィスの黄金のクインテット 3、ジョン・コルトレーン・カルテット の3つなのだそうだ。 フレディ・グリーンの貢献度が、マニアからは高く評価されているベイシーのリズム・セクションは、ベイシー(p)、フレディ・グリーン(g)、ウォルター・ペイジ(b)、ジョー・ジョーンズ(ds)の4人。 マイルス・カルテットは、ハンコックやトニーの時代ではなく、56年のプレスティッジへのマラソンセッションのときのメンバー。すなわち、レッド・ガーランド(p)、ポール・チェンバース(b)、フィリー・ジョー・ジョーンズ(ds)によるリズムセクションだ。 コルトレーンの黄金のカルテットは、言わずもがな、マッコイ・タイナー(p)、ジミー・ギャリソン(b)、エルヴィン・ジョーンズ(ds)のリズムセクションだ。 で、この三大リズムセクションの一つ、マイルスを支えた“ザ・リズムセクション”とアート・ペッパーが初顔合わせ、共演した演奏が、コンテンポラリーの『アート・ペッパー・ミーツ・ザ・リズムセクション』だ。 しかし、長らく私はこのアルバムを聴いていなかった。 遠ざけていたといっても良い。 それこそ、「耳タコ盤」だったのだ。 一時期、耳がおかしくなるほど、アート・ペッパーの『ミーツ・ザ・リズム・セクション』を聴きまくっていたのだ。 とはいえ、最初の2曲だけだが。 すなわち、有名すぎるほど有名な《帰ってくれれば嬉しいわ》と、小ざっぱりとしたブルースの《レッド・ペッパー・ブルース》の2曲だ。 なぜかというと、大学のジャズ研時代に、この演奏をそっくりそのままコピーして定期発表会で演奏したことがあったから。 ベースラインの聴き取れないところは、適当に端折って弾いていたので、完全コピーというわけではない。しかし、サックスとピアノは、よくもまぁ、アルバムのとおりにコピーしたよなと思うほど、そっくりさんな演奏だった。 あ、そういえば、レッド・ガーランドのアドリブ譜は当時の『ジャズライフ』に掲載されていたな。 同様にサックスのアドリブ譜も掲載されていた記憶がある。 そうそう、たしか、『ジャズライフ』誌の譜面をコピーしてみんなで練習していたんだ。書きながら思い出してきたぞ。 ドラムの難しいフィル・インなどに関してはご愛嬌の雰囲気コピーだったが、まぁなんとか、それっぽいドラミングにはなっていたような、なっていなかったような…。 人のコピーを演奏してお金は取れないが、ま、一応、ジャズ“研究”会なわけだし、演奏会の入場料もタダだし、知っている人ならニヤッとする目論見ではあるし、それに、なにより、我々自身の勉強と練習になるし、と、今思い返せば、なかなかイイ経験だった。 しかし、そのためには、何度このアルバムの冒頭2曲を繰り返し聴いたことだろう。 ピザや寿司の食い放題で、たらふく食べると、一週間は同じものを食べたくなくなるが、それと似た感触で、ゲップの出る盤の筆頭として、ながらく封印していたのが、このアルバムなのだ。 いや、封印だなんて大袈裟なものではないが、無意識にこのアルバムを遠ざけていた。 しかし、先日、思い出したように聴き返してみた。 イイじゃん、滅茶苦茶イイじゃん! どこがいいって? リズムがいいに決まってるじゃないですか! ダテにジャズ史最強のリズムセクションなだけはある。 ペッパーのプレイも良いが、 そのペッパーからさらに良いものを引き出しているのも、ペッパーの良さを引き立てているのも、ガーランド、チェンバース、フィリー・ジョーによる リズムセクションなのだ。 べつに、最強リズムセクションだからという先入観で聴いたわけではないのだが、どの演奏も、真っ先に私をハッとさせるのはリズムの良さなのだ。まさに、タイトルとおり、 マイルスお抱えの当時は飛ぶ鳥を落とす勢いだった、ザ・リズムセクションが参加しているからこそ、このアルバムは光っているのだ。 くわえて、《帰ってくれれば嬉しいわ》の名演が残ったこともあり、このアルバムの素晴らしさは決定的となったのだ。 スイートだが甘すぎず、鋭いが、シャープすぎず、ホロリとくる哀切さもキチンとブレンドされたこのアルバムは、まさに名盤と呼ぶにふさわしい。 コピーしなきゃ、練習しなきゃという呪縛に縛られずに聴けるようになった今だからこそ、余計、音楽としてのこのアルバムの素晴らしさに唸っている。 ペッパーは、アルトサックスを比較的フラットに、ハネずに吹くのが特徴だが、この抑揚を抑え目なペッパーに対して、フィリー・ジョーのリズムの弾むこと、弾むこと。 特に、4小節交換のときに顕著だが、改めてフィリーのドラムは、派手で躍動感に満ちていることが分かる。 特に《ティン・ティン・ディオ》のラテン調リズムは元気一杯。 今回何度か聴き返して改めて気付いたが、このアルバムのベストトラックは、《帰ってくれれば嬉しいわ》ではなく、《ストレート・ライフ》なんじゃないか? 抑制を効かせつつも熱く燃えるペッパーと、エネルギッシュなリズム・セクション。両者の長所が見事に溶け合った互いを引き立て合う会心の名演だと思う。 |
| (2006/02/06) |
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