BIRD AT THE HI-HAT (Blue Note) |
| - Charlie Parker |
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Charlie Parker (as) Herbie Williams (tp) Rollins Griffith (p) Jimmy Woode (b) Maraquis Foster (ds) Recorded live at The Hi-Hat,Boston track 1-6 recorded on December 18&20,1953 track 7=13 recorded on January 24,1954 |
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不思議なことに、パーカーのアルト・サックスがしゃべっているように聴こえる。 とてもゴキゲンで、軽やかに。 時に笑いも交えながら、パーカーの朗らかな独り言を聞いているような錯覚に陥ってしまう。 もちろん、サックスから出てくるのは音だし、メロディだし、奏でられるフレーズはいつもの“パーカー節”には違いない。 特に変わったことをやっているわけではない。 しかし、このライブ盤『アット・ザ・ハイハット』のパーカーのアルトは、終始“パーカーの声”、“パーカーの語り”に聴こえてしまうのは私だけだろうか? いつもパーカーを聴いて思うことは、サックスは既にパーカーの身体の一部と化しているに違いないということ。 サックスという“道具”と、パーカーという人間の“肉体”の距離がまったく感じられないのだ。 楽器を通して、というよりは歌に近い感じで、喉などのパーカーの身体の一部分から音が出ているんじゃないかと思ってしまうほど、彼のサウンドはリアルで生々しい。 パーカーの吹くフレーズやタイミングは非常に複雑だが、それを複雑に感じさせないのは、楽器を“操作”して音を出しているという感じが希薄だからなのだと思う。 “操作”なんて複雑な手順を経ずに、“考えた瞬間に音が鳴っている”ぐらいな、自然な感じがする。 あたかも自然に湧き出たメロディを歌っているかのように感じさせてしまうのだ。 もっともパーカー本人は、そこまで天然に音を出していたわけではないのだろうけど。 ところが、この『ハイハット』を聴くと、もちろんパーカーが吹いているのはメロディだが、ここでのパーカーのサックスは、歌を越えて、喋りを聞いているような錯覚に陥る。 演奏時間に制約のあるスタジオ録音と違って、時間を気にせず、気の済むまで吹くことの出来るライブの開放感が手伝っているのかもしれない。 加えて、録音が比較的クリアで、パーカーのサックスの音が前方に浮き出て聴こえてくるという音質的な理由もあるのかもしれない。 リラックスしているパーカー、ゴキゲンなパーカー、とぼけたバーカー。 実際のパーカーが吹いているときの本当の気分までは知りようがないが、少なくともサックスの音を聴いていると、サックスの音色を通してパーカーの“音楽の気分”がリアルに伝わってくるのだ。 サイドメンはあまり有名ではない。 演奏も可もなく不可もなく、特に閃きに満ちたところは感じないが、堅実なサポートに徹しているし、躍動感もけっこうある。 良い意味で、パーカーの気持ちの良いアルトを引き立てている。 リラックスして、いきいきとしたパーカーを堪能するには、最適なアルバムだと思う。 『ダイアル』、『サヴォイ』が私にとってはフォーマル版のパーカーだとすれば、『バード・アット・ザ・ハイハット』はカジュアル版のパーカー・アルバムだ。 同じパーカーはパーカーでも、聴くときの気分が微妙に異なるのだ。 「よ〜し、聴くぞ!」という、気合いのようなものが、まったく必要としない、日常的パーカー・アルバム。 |
| (2003/01/16) |
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