AS NEVER BEFORE (Cam Jazz) |
| - Enrico Pieranunzi featuring Kenny Wheeler |
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Kenny Wheeler (tp,flh) Enrico Pieranunzi (p) Marc Johnson (b) Joey Baron (ds) 2004/11/30 & 12/01 |
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これはかなり良い。 相当に深い感動に襲われる作品だ。 マーク・ジョンソン(b)と、ジョーイ・バロン(ds)をしたがえた、エンリコ・ピエラヌンツィのトリオに、ケニー・ホイーラーのフリューゲルホーン(曲によってはトランペット)が加わった本作。 ホイーラーが描き出す抒情的でノスタルジックな世界。 ピエラヌンツィの深みのある光沢を放つピアノ。 2人が描き出す音世界は見事に一体化し、相乗効果の感動となって襲いかかってくるところが、このコラボの成功を雄弁に物語っている。 基本的には、ホイーラーのソロのパートは、彼をバックアップするプレイを心がけているピエラヌンツィだが、細心に注意を払ったバッキングからもピエラヌンツィ独特の佇まいは濃厚に漂っていることに注目。 ピアノソロになると一転、当然、グッとピエラヌンツィのピアノが前に出て、彼独自の世界が展開されるわけだが、この世界は、数秒前に練り上げられてきたホイーラーの世界と何ら矛盾することなく、美しい流れとなって受け継がれているところにも注目したい。 ホイーラーの透き通った哀愁と、大理石のような光沢を放つピエラヌンツィのピアノが美しく溶け合い、個々が持つ世界をさらに拡張させたサウンドの融合。 融合といっても、1と1が足されて2になったのではなく、3以上の世界に大きく飛躍しているということも特記事項。 欲を言えば、もう少しジョーイ・バロンのドラムが前面に出てきても良いのではないかと感じた。 8曲目の《タイムズ・パッセージ》のある一瞬以外は、あまりドラムが前に出てくる箇所がないのだ。 おそらくは、これ以上前に出るとバランスが崩れることもおそらくは計算の中に入れたプレイなのだろうが、キース・ジャレットとホイーラーの共演『ヌー・ハイ』でのジャック・ディジョネットぐらい前に出てきても演奏をブチ壊すことは無いとは思うのだが。 もっとも、『ヌー・ハイ』でのジャックも、いつもよりは控えめなドラミングであることは確かで、ケニー・ホイーラーの哀愁を帯びた夜明け寸前の抒情的サウンドを前にすると、自然とホイーラーの音世界を壊さぬよう、神妙に引っ込んだドラミングになってしまうのかもしれないが。 トリオでの演奏とは一味違うピエラヌンツィのピアノ、いくつになっても独自の音色と世界観をキープし続け、さらに深みの領域に突入中のケニー・ホイーラーのフリューゲルホーン。 1粒で2度どころか4度おいしいアルバムだ。 1度聴けば、しばらくは虜になり、ヘヴィローテーションの日が続くのではないだろうか? |
| (2010/01/03) |
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