AMONG FRIEHDS (Discovery Records) |
| - Art Pepper |
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Art Pepper (as) Russ Freeman (p) Bob Magnussen (b) Frank Butler (ds) 1978/09/02 |
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ペッパーの53歳のときの録音。 と同時に、 “ワンホーン・カルテットの入門盤”、 “スタンダードの入門盤”、 “楽器の模範演奏入門盤”ともいえる。 端整な歌心を発揮したサックスに、正しくピアノトリオが伴奏をつけるという、アタリマエなワン・ホーン・カルテットの構図を、正しく、クオリティの高い演奏でこなしているのが魅力の『アマング・フレンズ』。 ペッパー自身、スタンダードを録音したいと思っていたことに加え、実際に選曲をしたのが日本人ということもあるのだろうが、ペッパーのアルバムにしては珍しく、大がつくほどのスタンダードのオンパレード。 しかも、《ラウンド・ミッドナイト》、《センチになって》、《ブルー・ボサ》、《恋となんでしょう?》、《ホワッツ・ニュー?》、《四月の思い出》など、超有名な「ド」がつくほどの有名曲のオンパレードで、ペッパーは、それほどテーマのメロディを崩して吹いていないので、スタンダードのメロディを知りたい人には、格好の素材でもある。 さらに、楽器奏者にとっては、演奏のお手本になるようなプレイが多いことが嬉しい。 私はベースを弾くので、ベースについて書くが、ボブ・マグヌッセンのベースは、さすが西海岸のスタジオミュージシャンなだけあって、ソツがない。 バッチリと基本を押さえ、音の選択も“ジャズの文法”をキッチリと消化した、ハズレの無いプレイをしている。 もっとも、大袈裟な弦のスライドは、多少鼻につくが…。 加えて、エレキっぽいブニブニした音質の録音は好みではないが、音質はいたってクリアに録音されているので、音程も聴き取りやすい。 学生時代の私は、1曲目のブルースを何コーラスか耳コピしてみたが、とても音を取りやすかった。 しかも、採譜した譜面は、そっくりそのまま『はじめてのジャズベース』というようなタイトルの教則本に掲載してもよいぐらい、破綻がなく、整然とした優等生的なベースラインなのだ。 ジャズ研1年生のベーシストは、きっと先輩たちに「まずは《Fのブルース》を練習しろ」とアドバイスされるだろうから、そのときは、《アマング・フレンズ》のベースラインを、自分の耳で一音一音拾ってみることをおススメする。 音程も、音の輪郭もハッキリとした録音なので、採譜がとてもしやすい。 くわえて、模範演奏と呼ぶに相応しい演奏。 だから、音を拾ってゆく過程で、知らず知らずのうちに、Fのブルースのベースラインがすっきりと血肉になることだろう。 私はいきなりフェイクしまくった《クール・ストラッティン》のチェンバースのラインからブルースのベースラインに入門したのだが、《アマング・フレンズ》から入門すれば、もっと近道だったのに、と後悔している。 だって、チェンバースのラインはそれはそれで曲想にピッタリとマッチした音の選択ではあるのだけれども、いかんせん音の跳躍とフェイクが激しいので、他の曲への応用が利かないのだ。(もっとも他の曲への応用が効かないということは、それだけ、“その曲にしか相応しくないベースライン”を弾いているわけで、それはそれで、とても素晴らしいことではある)。 その点、ボブ・マグヌッセンのベースラインは、様々なシチュエーションで応用できる、おいしいラインの宝庫なのだ。 ベテランからしてみれば、ちょっと“お利口さん”過ぎて物足りないラインかもしれないが…。 ベースのみならず、終始リラックスしたペッパーのフレーズも、簡素ながらもおいしいフレーズが一杯なので、サックス奏者は、自身のアドリブの練習の参考になるのではないだろうか? ピアノも聴きものだ。 過去に何度も共演したが、ペッパーとの再会は17〜8年ぶりだというピアノのラス・フリーマンは、じつはジャズを演奏するのはこのときは12年ぶりだった。しかし、そんなブランクは微塵に感じさせないほど見事。 しかも、ピアノソロも長いので、たっぷりと彼の乾いた陽気なピアノを堪能できる。 アート・ペッパーは後期よりも前期に限る!とい人も多いが(じつは私もそうだ)、このアルバムは、前期ペッパー派も納得する演奏なのではないだろうか? コルトレーンの影響を受けた、妙に過剰なオーバーブロウもないし。 後期の傑作の一枚にカウントしたい。 |
| (2003/11/12) |
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