THE GREAT JAZZ PIANO OF PHINEAS NEWBORN,JR. (Contemporary)
- Phineas Newborn Jr.

  1. Celia
  2. This Here
  3. Domingo
  4. Prelude To A Kiss
  5. Well,You Needn't
  6. Theme For Basie
  7. New Blues
  8. Way Out West
  9. Four

Phineas Newborn Jr. (p)
Leroy Vinnegar (b) #1-5
Sam Jones (b) #6-9
Milt Turner (ds) #1-5
Louis Hayes (ds) #6-9

1961/11/21 #6-9
1962/09/12 #1-5


奔放! 溌剌!
瑞々しいピアノ。

出す音すべてにまったく迷いがない。

私の大好きなナンバー、バド・パウエル作曲の《シリア》から始まるこのアルバム。

アップテンポな《シリア》は、本家『ジャズ・ジャイアント』の演奏とは雰囲気がガラリと変わる。

なにも、こんなアップテンポで演奏しなくても、と最初は思うけれども、聴いているうちにグイグイ引き込まれている。

音に説得力があるからだ。

他にも、マイルスやモンクのゴキゲンなナンバーもある。
《フォー》、それに《ウェル・ユー・ニードント》だ。

とくに《ウェル・ユー・ニードント》の演奏がよい。
潔いというか、ここまで明快にスパッとやられると胸がすく。

テーマのAメロは、FとF♯を交互に行ったりきたりする、モンク特有のクロマティカルな進行の曲だが、なんとフィニアスは、この箇所の低音部はベースだけにまかせずに、あっけらかんと、

♪ファードーファードー・ファ#ード#ーファ#ード#ー

と、ルートと5度という恐るべき単純な伴奏をあっけらかんと行っているのだ。

しかも、このメチャクチャ単純なリフレインが、演奏に推進力を与えているのだから大したもの。

難しいこと考えずに、場合によってはシンプルな伴奏をあっけらかんとやってしまったほうが良いという割り切りが気持ちの良い効果を生んだ。

じつは、私、彼の《ウェル・ユー・ニードント》のテーマ処理を聴いてこのアルバムを好きになったのだ。

《フォー》もアドリブパートに入ってからも両手のユニゾンでしばらくフレーズを弾いているところがユニーク。

フレーズの端々に一瞬垣間見る、高速な指捌きも小憎らしくてよい。

竹を割ったように明快、かつ弾ける勢いのピアノ・トリオ。
それが、フィニアス・ニューボーンJr.の『グレート・ジャズ・ピアノ』だ。

もっともっと聴かれてしかるべき優秀なピアノトリオ。
(2004/04/11) 

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