UNDERGROUND (Columbia) |
| - Thelonious Monk |
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Thelonious Monk (p) Charlie Rouse (ts) Larry Gales (b) Ben Riley (ds) John Hendricks (vo) #7 1967/12/14 #2 1967/12/21 #4 1968/02/14 #1,3,5,7 1968/12/14 #6 |
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ベースが妙に張り切っていて、 ドラムは淡々とマイペースで、 で、肝心のモンクは、テーマからアドリブに突入するあたりまでは、あんまり乗り気じゃなさそうな、いまいち気合いの入らない淡々としたピアノ。 この最初は、なんだかバラバラというか、演奏の重心が定まらないままのスタートゆえ、なんとなく無愛想な印象すら与える《セロニアス》だが、いつの間にか、演奏の温度がグングンと高まってゆく様が面白い。 火をつけたのは、モンクだ。 いや、モンクが勝手に一人で盛り上がってきている。 これに合わせて、ベース、ドラムも少しずつモンクにつられて躍動感を増し、最後はノリのよいピアノトリオの演奏に。 ストライド奏法をおっぱじめるあたりが、ノリの絶頂か。 最初は、「なんて気合のはいってない演奏なんだろう」 そして、 最後は、「無愛想な曲をよくぞここまで盛り上げて」 ボルテージの幅が面白い《セロニアス》から始まる、自由フランス兵にコスプレしたモンクのジャケットも秀逸な『アンダー・グラウンド』は、後期のモンクのアルバムの中ではベスト3に入るほど、楽しく聴きごたえのあるアルバムだ。 オマケ(?)に入っているジョン・ヘンドリックスがヴォーカルの《イン・ウォークト・バド》もあったりと、なかなかバラエティに富んだ内容なのだ。 しかし、もっともこのアルバムの「ヘソ」は何か? それは、チャーリー・ラウズが抜けたピアノ・トリオの《レイズ・フォー》こそが、このアルバムの隠し玉。……いや、爆弾か(笑)。 コード進行は通常の「B♭」のブルースだが、それにのっかるメロディがなんとも……。 これでもかと執拗に繰り返されるテーマの5音のメロディ。 この強引さには、笑うしかない。 しかも5音で構成されたメロディが、これまたモンクらしい生真面目なユーモアに満ちており、これをモチーフに強引に押し切ってしまうところが、飄々としたモンクの音楽の真骨頂。 モンク理解のキーワードは、私は常々「なんじゃこりゃ!」な驚きにあると思っている。 ファースト・インプレッションの「なんじゃこりゃ」が、やがて「深い納得」につながるモンクス・マジック。 これを楽しめるか楽しめないかが、モンク理解の試金石ともいえる。 《ブリリアント・コーナーズ》の奇怪な曲構造とアンサンブルが「なんじゃこりゃミュージック」だとすると、《レイズ・フォー》は、モンク流「なんじゃこりゃブルース」の代表なのだ。 モンク・ファンにとっても目立たず埋もれたブルースなのかもしれないが、《ブルー・モンク》、《ストレート・ノー・チェイサー》、《ファンクショネル》、《ミステリオーソ》だけがモンクのブルースじゃないぞぉ! 《レイズ・フォー》こそ、もっともモンク臭漂うブルースなんだぞぉ! と、ここで声高に主張しておく(笑)。 |
| (2008/12/12) |
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