THELONIOUS MONK TRIO (Prestige) |
| - Thelonious Monk |
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Thelonious Monk(p) Percy Heath (b) #1-2 Gary Mapp (b) all other selections Art Blakey (ds) #1,2,5,6,7,8 Max Roach (ds) all other selections Recorded in Hackensack NJ; 1952/10/15 , 12/18 1954/09/22 |
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クリント・イーストウッドが監督をした映画『ストレート・ノー・チェイサー』。 ピアニスト、セロニアス・モンクというのドキュメント・フィルムだ。 そこに出てくるモンクの姿は、飄々として、何を考えているかわからないオッサンに見えるかもしれない。 大きなカラダをクラゲのようにフラフラと漂わせ、なんだか普通の人から見ればとらえ所のない奇妙なジャズマンに見えてしまうのも無理もないことだと思う。 そんな先入観もあってか、世間ではいまだに、“難解”“不協和音”“変人”などと語られがちなモンクだが、『セロニアス・モンク・トリオ』を聴けば、そんな印象はすっ飛んでしまうに違いない。 難解? とんでもない。 演奏内容はシリアスで複雑なことがなされているのかもしれない。 しかし、少なくとも、彼の奏でるピアノのメロディに耳を傾ける限りにおいては、素朴で無邪気なメロディが聞こえてこないだろうか? ボケているようで醒めている、ヘタなようで、じつは考え抜かれた音のタイミングと配列。 とっつきにくいようだが、本質はこれほど音楽に対して自由にふるまっているピアニストもいない。 そんな二律背反する持ち味がモンクの魅力だ。 『セロニアス・モンク・トリオ』。 「モンクを聴きたいんだけど、何がいい?お勧めのアルバムってなに?」 そう尋ねられるたびに、私はこのアルバムを勧めている。 それぐらい、ピアニスト・モンクの魅力やエッセンスが凝縮されていて、なおかつ何度聴いても飽きない、いや、それどころか聴くたびに新しい発見と驚きに満ちているアルバムだからだ。 ジャケットの妙なオブジェのイラストが、モンクの音楽全体を象徴しているかのようだ。 彼一流の省略とディフォルメの美学。そして、ユニークな個性。 録音から50年以上経た今になっても、まったく古びることなく強固な個性として岐立しているのだ。 心地良いテンポに乗って“モンクらしさ”が全開の代表作《ブルー・モンク》。 しみじみとした中にも深い味わいのあるソロ《ジャスト・ア・ジゴロ》。 機関車の汽笛を模した不協和音が強烈な《リトル・ルーティ・トゥティ》。 アート・ブレイキーのアフロなリズムに乗って、抜群なノリを聴かせてくれる《バイ−ヤ》などなど、魅力溢れる曲と演奏が満載だ。 どこまでも“陽”のオーラを放つ、モンク音楽の真髄をたっぷりと味わえるアルバムだ。 そして、晩年に至るまで、一貫して貫かれているモンクという音楽家の個性が特濃凝縮されているアルバムでもある。 |
| (2002/05/12) |
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