SOLO MONK (CBS) |
| - Thelonious Monk |
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Thelonious Monk (p) 1964/10/31 #2,3,4,8,10 1964/11/02 #1,6,7,9,12 1965/02/23 #11 1965/03/02 #5 |
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セロニアス・モンクは、ソロピアノの作品をいくつか出しているが、もっとも聴きやすく、親しみ安い内容なんじゃないかと思う。 偶然かもしれないが、『ソロ・オン・ヴォーグ』のパリといい、『アローン・イン・サンフランシスコ』のサンフランシスコといい、本作のロスといい、モンクの活動の拠点とするニューヨーク以外の地で録音されたソロピアノのほうが、肩の力の抜けた、リラックスしたピアノを弾いているように感じるのは、気のせいだろうか? ニューヨーク録音の『セロニアス・ヒムセルフ』が、あまりにも張り詰めたテンションなので、そう感じるだけなのかもしれないが…。 とにもかくにも、『ソロ・モンク』から発散される空気は、どこまでも「陽」だ。 おそらく、冒頭の《ダイナ》が、このアルバムのトーンを決定しているのだろう。 気持ちの良いストライド奏法。 ストライド奏法とは、ま、簡単に文字で表現しちゃうと、左手による ♪ズン・チャン/ズン・チャン な演奏だ。 どうして、“ストライド=広げる”奏法なのかというと、“ズン”のところで左手を広げて弾くから。1オクターブ離れたルートとなる音を、広げた左手の小指と親指で“ズン”と弾くから。 余談はともかく、ストライド奏法という定型ビートでリズムが刻まれる1曲目の《ダイナ》。 定型ビート、つまり一定の速度で演奏が流れてゆくので、モンク特有の“間”や、へんなところで引っかかる要素が減り、結果、演奏に淀みが無くなり、“モンクにしては流暢な”と言われるピアノが楽しめるのだ。 くわえて、レーベルのカラーなのか、ピアノの音がプレスティッジやリバーサイド時代の音に馴染んだ耳からしてみれば、非常にブライトでクリア。 さらには、モンク特有の“不協和音”っぽい音の使用も少なくなっている。 これらの要素が重なり、冒頭の《ダイナ》は、モンクの中でも聴き易い仕上がりになっているわけだ。 モンクはよく分からないけど、『ソロ・モンク』だけは好きでよく聴いているという人が私の周りには何人かいるが、『ソロ・モンク』が好感を持たれる理由は、おそらく先述した淀みの無い聴きやすさと、アルバム全体から漂う「陽」の雰囲気、プラス自作曲だけではなく、スタンダードも多めに演奏されているゆえに好感が持たれるんじゃないかと思っている。 もちろん、聴き易いからといって、モンクの個性が薄まっているというわけではない。 やっぱり、モンクはモンクだ。 この人にしか出せない独特なテイストがある。流行りの言葉を安易に使わせてもらうと“オンリー・ワンなピアノ”といったところか。 《スイート・アンド・ラヴリー》の音使いなんか、やっぱり、モンクだよなぁと聴くたびに安心するのは、私だけだろうか? ポール・デイヴィスのイラストによる、 飛行帽をかぶったモンクのユーモラスなジャケットも良い。 モンクのソロピアノを聴きたいと思っている方には、『ソロ・オン・ヴォーグ』と共にお奨めしたいアルバムだ。 |
| (2004/03/22) |
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