MONK. (CBS) |
| - Thelonious Monk |
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Thelonious Monk (p) Charlie Rouse (ts) Larry Gales (b) Ben Riley(ds) 1964年03-10月 |
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チャーリー・ラウズが参加している後期のモンクのアルバムは、金太郎飴なイメージを持たれがちだ。 「マンネリ」だとすら評されている。 12年もの間、モンクのグループで女房役を務めたチャーリ・ラウズ。 これだけ長く活動をともにしていれば、そりゃレコーディングしたアルバムの数は多くなるし、くわえて、世界各所で行ったライブ音源も数多く出回るわけだから、その音源のいちいちに、閃きに満ちた斬新なプレイを求めること自体に無理があると私は思う。 ラウズにとっての不幸は、出回っている音源の種類の多さが、リスナーが抱く「マンネリ感」に拍車をかけていることだと思う。 モンクと共演した他のテナーマンを見てみよう。 ソニー・ロリンズ、ジョニー・グリフィン、ジョン・コルトレーンの3人だ。 彼らは、ラウズよりは“各上”とされているが、彼らの参加アルバムを数えてみると、ロリンズが2枚(モンク名義で)、ジョニー・グリフィンも2枚、コルトレーンが3枚(ライブ音源含む)と、皆、枚数が少ない。 ラウズの場合は、彼らの10倍近く(以上?)もの音源が残されているわけだから、それらのアルバムに耳を通せば、そりゃ、マンネリじゃなくてもマンネリに聴こえてしまうのはいた仕方のないことかもしれない。 しかも、後期のモンクは、ほとんど作曲をしていないので、演奏レパートリーはいつも似たり寄ったりなことにも金太郎飴なイメージを強めている。 モンクの曲を可も無く、不可もなく、無難にこなすテナーマン。 チャーリー・ラウズは、多かれ少なかれ、そういった烙印が押されてしまった感もある、なんとも可哀相なテナーマンなのだ。 しかし、彼のリーダー作『ヤー!』を聴いてもらえば分かるとおり、彼の持ち味は、その暖かい音色と、マイペースかつ円やかなフレージングにあるのだ。 12年もつれあったわけだから、もちろんモンクの曲が彼に合わないというわけではない。しかし、モンクの曲を演奏するラウズのプレイは、彼の持ち味の一側面に過ぎないということは、しっかりと認識しておきたい。 私は、チャーリー・ラウズといえば、まずは彼の音色が思い浮かぶ。 チャーミングな音色だ。 暖かく、ちょっとだけススススス…を息の漏れる音。 サックスは真ちゅう製だが、分類的には木管楽器とされている楽器だ。 ラウズの吹奏は、本当、木管楽器だということを納得させるだけのウッディな音色を奏でる素敵なサックス奏者だと思っている。 そんな彼の魅力を楽しめるモンクのアルバムとして、私は『モンク.』を推したい。 3つの「ああ、このアルバムいいなぁ」と思わせる点がある。 まず、ジャケット。 黒一色で、煙草をくゆらせながら、上を向いているモンクの横顔のドアップのジャケット。 シンプルで力強いデザインに加え、アート色も強い。 レコードだったら、額縁に入れて飾るとかなり良い味をかもし出すのではないだろうか? 次にリズム。 ベースがラリー・ゲイルズ、ドラムがベン・ライリー。 知名度も実力も地味な2人ではあるが、堅実にモンクの音楽を構築するのに一役も二役も買っている。 リズムも音選びも、小細工無し! 真正面からガップリと演奏に取り組む潔さが好きだ。 斬新なことも、ハッと目から落ちるようなことは何一つやってはいないかもしれないが、愚直なまでにに真摯にリズムを刻むこと“だけ”に専念したリズムセクションには非常に好感が持てる。 最後にラウズが好調なこと。 先述したラウズの音色の魅力が味わえる。 日本盤のCDはリマスタリングが施されているのだろう、音が良いので、さらにラウズのス音色が生々しく、リアルかつ暖かくなった。 それに、《ライザ》や《チルドレンズ・ソング》のソロを聴いてみよう。 するする・するすると、じつに快調にフレーズが流れてゆくではないか。 この“するするっぷり”は、結構気持ちが良いものだ。 この3つを持ってして、私は堂々と、ラウズ入りのモンクだっていいアルバムはありまっせ、と薦めることが出来る。 さらに、オススメ要素を2つほど付け加えるとすると、ライナー(の一部)を書いているのがビル・エヴァンスだということと、他では演奏していない《チルドレンズ・ソング》のメロディがほのぼのとしていて楽しいということ。 たしかライナーにも、この曲を取り上げるジャズマンなんてモンクぐらいなものだろう、と書いてあったが、私もそう思います(笑)。 |
| (2005/01/28) |
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