MISTERIOSO (Riverside) |
| - Thelonious Monk |
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(*)…LP未収録曲 Thelonious Monk (p) Johnny Griffin (ts) Ahmed Abdul-Malik (b) Roy Haynes (ds) 1958/08月 |
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ジョニー・グリフィンが参加したモンクのアルバムはいずれも傑作だ。 といっても、2枚しかないけど……。 『ミステリオーソ』と『セロニアス・イン・アクション』の2枚。 同じライブ演奏を2枚に分けたカタチ。 つまり、マイルス・デイヴィスの『フォア・アンド・モア』と『マイ・ファニー・ヴァレンタイン』が同じライブの録音だけれども、アルバムの肌触りがまったく違うというのと基本的には同じ原理。 とはいえ、『ミステリオーソ』と『セロニアス・イン・アクション』の間には、上記マイルスのアルバムほど大きな感触の差異は認められない。 あとは、収録曲の好み次第、ということになると思うのだが、私は《リズマニング》の演奏が好きなので、個人的には『イン・アクション』のほうに愛着があるのだが、もちろん『ミステリオーソ』も大好きだ。 やはり、このアルバムの“顔”は、タイトル曲《ミステリオーソ》にあると思う。 聴きようによっては、幼稚園児のためのピアノの練習曲にも聴こえるし、モンク・ワールドの概要をある程度理解した上で、この幼稚(?!)なメロディに臨むと、とても不思議な虹彩を放つ多角形の奇妙なオブジェのようにも感じるから不思議だ。 「あらら、この曲ってブルースだったのね」と感じるのは、テーマが終わり、グリフィンのアドリブがはじまってから。 グリフィンの吹奏は、いつも通りの勢い全開で、テーマから離れて、アドリブのパートに移行した瞬間から、もはや「俺様ワールド」。 もっと謎めいて吹いてくれれば、もっと原曲のニュアンスが出るのに、と思うのだけれども、やっぱりグリフィンはグリフィン。 こればっかりは仕方ない。 もちろん、熱気のこもった演奏が悪かろうはずがない。 しかし、そんなグリフィンのソロとは対照的な不思議な訥々さでモンクのアドリブがはじまると、もう、さっきまでのグリフィンのプレイはなんなのよ? な世界。 この両者のミスマッチっぷりと、ミスマッチゆえに不思議に融合している性格が対照的なお笑いコンビの芸を見ているような気分にさせてくれるのが、グリフィンが参加したモンクのアルバムなのだ。 《ミステリオーソ》を聴くだけでも、このアルバムは所蔵する価値高し。 ジャケットのキリコの絵は、まさにアルバムの世界観を雄弁に物語っている。 ちなみに、絵のタイトルは「予言者」。 酔っ払いのヤケクソ節的テーマの《ブルース・ファイヴ・スポット》に爆笑し、名曲《レッツ・クール・ワン》にシンミリ。 バド・パウエルに捧げた《イン・ウォークド・バド》は、モンク流ハードボイルドと、グリフィン流ハードボイルドが非常にカッコいい形で融合した、このアルバムのもうひとつの目玉だ。 |
| (2010/03/20) |
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