CITY LIGHTS (Blue Note) |
| - Lee Morgan |
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Benny Golson (arr) Lee Morgan (tp) Curtis Fuller (tb) George Coleman (ts & as) Ray Bryant (p) Paul Chambers (b) Art Taylor (ds) 1957/08/25 |
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これは、リー・モーガンのアルバムであると同時に、ベニー・ゴルソンのアルバムでもある。 え? ゴルソン、参加していないじゃないかって? はい、プレイヤーとしては参加してはいないが、曲の提供者、アレンジャーとして参加しているのです。 楽器演奏なしで、スコアだけで堂々とクレジットされているゴルソン。 この『シティライツ』の曲に対してはゴルソンは並々ならぬ意気込みで取り組んだに違いない。 ゴルソンとリー・モーガンの関係は切っても切り離せないものがある。 同時期に、アート・ブレイキー&ザ・ジャズ・メッセンジャーズに在籍していたことはもとより、初期のリー・モーガンのアルバムには、ゴルソンのペンによる曲が多くを占めているからだ。 トランペットの演奏面においては、デビュー当時から抜群の天才性を発揮していたモーガンだが、当時のモーガン少年、曲作りにおいては、“これからお勉強します!”といった感じだったからだ。 後年、モーガン作曲の《サイドワインダー》がヒットを飛ばすので、決してモーガンに作曲能力が無かったわけではない。 しかし、当時の彼の年齢は、まだ18か19だったわけで。楽器も凄くて、作曲も凄いだなんて、そんなこと求めること自体、贅沢すぎるというもの。 だから、彼の演奏能力を最大限に活かせる曲やアレンジ、さらには彼の資質に合った曲を作曲できる優秀な頭脳が必要だったわけ。 そして、そんな彼を影でサポートした立役者が、ベニー・ゴルソンだったというわけだ。 トム・ハンクス主演の『ターミナル』という映画でも、重要な意味を持つ人だったが、一般には、《アイ・リメンバー・クリフォード》など名曲の作曲者、そしてジャズ・メッセンジャーズの全盛期(《モーニン》の頃)に在籍していたテナーサックス奏者としても重要な役どころだったゴルソン。 しかし、そんなゴルソンも、テナーサックスの演奏技量以上に、作曲や編曲の能力に優れていたのではないかと思う。特にこの『シティ・ライツ』を聴くと。 たとえば、このアルバムの《ジャスト・バイ・マイセルフ》などの名曲を書き、さらにリー・モーガンのトランペッターとしての“性能”を存分に引き出すアレンジをしているのだから。 この曲だけでも、『シティ・ライツ』という、どちらかというと地味めなアルバムを聴く価値はあるというもの。 テナーサックスは、ゴルソンが参加しないかわりに、ジョージ・コールマンが頑張っている。 そして、ピアノが、レイ・ブライアント。 リーダー作が無いこともあり、ブライアントはあまりブルーノートのピアニストというイメージはないが、ブレイキーのリズムの祝宴シリーズにも参加していたりと、意外にも隠れたところで名脇役を務めた実力派でもある。 カーティス・フラーのマロみのあるトロンボーンも、綺麗にアレンジの中に溶け込んでいる。 リー・モーガンのトランペットプレイは、アレンジの中に綺麗に溶け込んでいるためか、あまり際立った派手なソロはない(個人的には《ユーアー・マイン・ユー》のシルキーで滑らかなタッチのモーガンのプレイが印象に残るが)。 そんなことからも、個人芸よりも、全体のアンサンブルに重点を置いているということがよく分かる。 なので、モーガン名義であるにもかかわらず、聴いているうちにゴルソン名義のアルバムと錯覚してしまう瞬間もあるが、それは落ちつきのある安定した演奏と、演奏全体にきめ細かく行き渡った「ゴルソン目線」ゆえのことだろう。 派手でキャッチーな要素には欠けるかもしれないが、じっくりと耳を傾けるに値する、じわりと染みる名盤。聴き返すたびに新たな発見があるところも、ゴルソンマジックの賜物なのかもしれない。 |
| (2009/10/25) |
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