CHILDREN (Black Saint)
- David Murray

  1. David-Mingus
  2. Death
  3. All The Things You Are
  4. Tension

David Murray (ts,bcl)
James "Blood" Ulmer (g)
Don Pullen (p)
Lonnie Plaxico (b)
Marvin "Smitty" Smith (ds)

1984/10/27 & 11/15
at Vanguard Studios,New York City


とにかく、《デヴィッド・ミンガス》が最高だ。
そして、捩れまくったギターを弾くジェームズ・ブラッド・ウルマーが最高。
デヴィッド・マレイのリーダーアルバムだが、個人的にはウルマーの怪しすぎるギターを聴くためのアルバムだと思っているほどだ。

1曲目の《デヴィッド・ミンガス》でのウルマーの頑張りっぷりはすごい。
身体の内側が裏返ってしまうほどの、怪しく、まっ黒なノリを生み出すギターのカッティングを執拗に繰り返すウルマー。
ギター・ソロのパートになっても、ほとんどメロディらしいメロディは弾かずに、ひたすらカッティングを繰り返しているところが良い。
この繰り返しが、じつに気持ちが良いのだ。

この独特なギターのバッキングを引き立てているのが、マーヴィン “スミッティ”スミスと、ロニー・プラキシコのリズム・セクションだ。
マーヴィン “スミッティ”スミスの、ハネ気味で、突拍子も無いところで派手なフィル・インを入れるドラミングは相当気持ちが良い。
また、ロニー・プラキシコの、かなりフェイクしたベースも、この演奏のリズムが放つ“邪悪なニュアンス”を倍増させる効果があって、かなり良い感じだ。
この二人のコンビネーションと、ウルマーのギターが作り出す柔軟かつ強靱なリズムは、本当にいつ聴いても凄いと思う。

もちろん、マレイの重量級のテナーも聴きものだ。
下からヌーッと突き上げてくるような不気味さと、フラジオを駆使したフリーク・トーン寸前のハイトーンで吹きまくるソロは、ゾクッとくるような迫力がある。
この邪悪で黒光りのする《デヴィッド・ミンガス》。私の場合は、『チルドレン』といえば、この1曲を聴くためのアルバムだと思っているぐらいだ。
それぐらい、この演奏は、凄い。
この1曲だけでも、「買い」に値するアルバムだと思っている。

ほか、ドン・プーレンのスケールの大きなピアノが、ツボにはまれば、かなり感動的な《オール・ザ・シングズ・ユー・アー》、タイトに締まったドラムが大暴れの《テンション》もなかなかの好演。

(2002/06/22) 

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