ALONE IN SAN FRANCISCO (Riverside) |
| - Thelonious Monk |
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Thelonious Monk (p)
1959/10/21-22 |
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かけた瞬間から、ふわっとした心地よい風が吹いてくるアルバムだ。 とても涼しげな風だが、同時に、春の陽気のように、ポカポカと暖かくもある。 リラックスした好演奏の連続。 モンクは、誰のためでもなく、まるで、自分のためだけにピアノを弾いているように感じる。 そんなモンクの姿を、我々は、こっそりと、しかしワクワクしながら覗き見をするのだろう。 アローン・イン・サンフランシスコ。 良いタイトルだ。 ジャケットも良い。路面電車に乗っているモンクの表情も楽しげだ。 ここでのモンクは、たしかに「一人」だが、間違っても「孤独」ではない。 「一人」を楽しんでいる状態。それも落ち着いた心で、余裕を持って。 ちょっとした切なさも感じるが、暗さはまったく感じられない。 《エブリシングズ・ハップンズ・トゥ・ミー》で、ちょっとだけほろ苦い気分になったり、《パノニカ》や《リフレクションズ》でノスタルジックな気分に浸ったり。 また、《ブルーホーク》や、《ゼアズ・ア・デンジャー・イン・ユア・アイズ、チェリー》のように、ちょっと重くてシリアスな側面も垣間見る演奏も。 しかし、それらは決して「負」の感覚ではなく、あくまで、漂ってくる空気はどこまでも「陽」だ。 ソロ・ピアノの最高傑作『セロニアス・ヒムセルフ』が分からない人でも、『アローン・イン・サンフランシスコ』のピアノなら、容易に入り込めることだろう。 このアルバムは、私をモンク好きにさせた1枚でもある。 個人的な好みは、なんといっても《ブルー・モンク》と《ルビー・マイディア》。 「ルビー・マイディア」は、奇妙な構造と美しさが、ものすごく危ういバランスで共存している曲だが、それにしてもなんて不思議で美しい曲なのだろうといつも溜息が出る。 《ブルー・モンク》は、モンク自身が「自分の曲では一番好き。だって楽しいから。」と語ったように、ピアノを弾いている喜びがこちらまで伝わってきそうな曲だ。 モンク本人による《ブルー・モンク》の演奏はたくさん残されているが、個人的には、この『アローン・イン・サンフランシスコ』の《ブルー・モンク》が一番好きだ。 |
| (2002/04/06) |
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