A DAY IN THE LIFE (A&M) |
| - Wes Montgomery |
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Wes Montgomery (g) Herbie Hancock (p) Ron Carter (b) Grady Tate (ds) with the orchestra cond.&arr. by Don Sebesky 1966/09/14-16 |
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「イージー・リスニングのウェス・モンゴメリー」 「オレはやっぱり少人数編成のウェスが好きだし」 「凝ったアレンジとかいらないし、ウェスのギターが聴ければ、もうそれで満足だから」 このような思いこみを未だに払拭しきれていない私としては、ドン・セベスキーのアレンジ、オーケストラという最上級の装飾品がそえられた『ア・デイ・イン・ライフ』は、持っていながらも、自らすすんで聴くことは滅多にない。 自発的に聴くことはほとんどないが、たとえば、人の家でかかるこのアルバムや、ジャズ喫茶などでふと流れるこのアルバムを聴くと、「お、結構イイじゃない」と思う。 しかし、それでもやはり自宅に帰っていまいちど聴きなおしてみようという気分にまではなかなか至らないのは、きっと私にとっては「自宅以外名盤」なのだろう。 ポップな内容ゆえ、リラックス気分で気軽に聴けるときもあるし、ふと音に意識をフォーカスさせると、なかなか凝ったアレンジがほどこされている瞬間もある。 発売時はいきなり20万枚を超えるジャズにしては異例の大ヒットを記録したアルバムは、「イージー・リスニング・ジャズ・ブーム」を世にもたらしたとのことだが、このアルバムは、単に「イージー・リスニング路線」の「イージー」という言葉のままでは片付けられない深さもあることは確か。 少人数のコンボ編成時と違い、バックのオケの厚みは変わるものの、ギターの演奏そのものは、いつものウェスとまったく変わらないといってもいい。つまり、編成こと違えど、このアルバムのウェスも100%、変わらぬウェスなのだ。 タイトル・チューンの《ア・デイ・イン・ザ・ライフ》などは、イントロのリズムセクションにはなかなかグッとくるものがある。 ベースはロン・カーター、ドラムスはグラディ・テイト。彼らが繰り出す、下の方にグーンと沈んでゆく重たいリズムフィギュアがなかなか。この時点ではまだオーケストラはなし。なかなか良いムードだ。 ほどなく、このリズムにオクターブ奏法で覆いかぶさるウェスのギターに痺れる人も多いことだろう。 この時点でも、まだオーケストラはなし。 オーソドックスなジャズを聴いている気分になれるはず。 ほどなく、ピラピラとハープの音がはいったり、ピロピロとかヒャラヒャラとストリングスの音色が、時に大袈裟な装いで演奏に覆いかぶさってくる。 聴きようによっては今までの神妙な空気をブチ壊しにしているようでもあるし、昔懐かしのアメリカの映画を観ているときのような古びた時代モノ的な印象も否めないが、これらサウンドはSE(効果音)だと思えばよろしい。 演奏の中心にブレることなく力強く存在しているのは、あくまでウェスのギターと、ハービー・ハンコックやロン・カーターらリズムセクションがくりなすリズムで、たとえ分厚いストリングスがところどころに挟まれていても、これらはあくまで添え物。演奏の基調をなすトーンに影響を及ぼすにまでは至っていない(《男が女を愛する時》は、かなりヤバくて痒いけど……)。 少々大袈裟なボリュームと過剰な装飾で出現するストリングスもあるにはあるが、このような箇所は「わ、イモ。ダサっ!」と笑ってやり過ごそう。 『ア・デイ・イン・ザ・ライフ』は、ウェスのギター、ハービー・ハンコックのファンキー調ピアノ、ロン・カーターの堅実なベース、グラディ・テイトの当意即妙なドラミングを楽しむためのアルバムなのだと気持ちのスイッチを切り替えれば、彼らの演奏そのものはしっかりとしているので、ガチガチな4ビートファンも眉をひそめることなく聴けるのではないだろうか。 もっとも、私のように、家の中では自ら進んで聴く気のおきるアルバムにはなかなかならないかもしれないが。 |
| (2011/05/31) |
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