WILL YOU STILL BE MINE? CELEBRATING THE MUSIC OF MATT DENNIS (Fresh Sound) |
| - Jan Lundgren |
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Jan Lundgren (p) Tom Warrington (b) Joe La Barbera (ds) 2003/05/10-11 |
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マット・デニスというピアノの弾き語り歌手をご存知だろうか? 彼は、《エンジェル・アイズ》や《エヴリシング・ハプンズ・トゥ・ミー》など名曲を書いた作曲者としても有名で、キャリア初期には、トミー・ドーシー楽団の作編曲者としても雇われていたことからも分かるとおり、作曲の才能とセンスには素晴らしいものがあった。 彼の書く曲は、どの曲も都会的。 ベッタリと重くなり過ぎずに、さらりとしたタッチでしんみりとした情感を醸し出す曲が多い。 たとえば《コートにすみれを》。 この曲はベタベタに演奏するよりも、サラリと演奏したほうがかえってシンミリさが増すタイプの曲だと思う。 同様に、失恋した男の孤独な心を描いた《ナイト・ウィ・コールド・イット・ア・デイ》という曲も、重くなり過ぎない演奏(歌唱)のほうが、かえって曲の深みが醸しでると思う。 そのへんのマット・デニスの曲の料理の仕方は、彼自身が自作曲を自演したライブアルバム『マット・デニス・プレイズ・アンド・シングズ』を聴いていただくのが一番手っ取り早い。 粋な歌声で軽妙洒脱な雰囲気にみなぎった名唱にあふれた素敵なアルバムなので、是非未聴の方にはオススメしたい。 このマット・デニスの軽やかで粋な世界を、歌なしのピアノトリオで再現してみせたのが、北欧のピアニスト、ヤン・ラングレンだ。 ラングレンの軽やかなタッチと、心地よいスピード感、必要以上に音符を弾き過ぎないセンスは、まさにマット・デニスの世界と通ずるものがあり、彼にマットの曲ばかりを弾かせるアルバムとは、なかなかオツな企画だと思う。 そして、マット・デニスの曲調とラングレンのピアノセンスが見事に一致した『ウィル・ユー・スティル・ビー・マイン?』は、ヤン・ラングレン入門にも最適なアルバムといえるだろう。 ドラムに晩年のビル・エヴァンスとの共演歴もあるジョー・ラバーバラ、ベースに遊びのない堅実なグルーヴを生み出すトム・ウォーリントン。 軽やかなアッサリドラムに、野太いベース、それに明快な語り口のヤングレンのピアノがかぶさるという、メンバー同士のバランスも申し分ない。 表題曲の《ウィル・ユー・スティル・ビー・マイン》から、代表曲《エンジェル・アイズ》まで、マット・デニスの魅力を満遍なく、しかも、肩肘張らずに気軽に楽しめるような構成となっている。 ブライト、かつ明晰なラングレンのタッチ。 アプローチは、奇をてらわず、曲の真正面から取り組む潔の良さ。 紡ぎだすフレーズも、ヘンに旋律をこねくり回したものではなく、ストレートで分かりやすい内容だ。 小粋でスマートなマット・デニスの心意気が乗り移ったかのようなピアノの貴公子、ヤンのプレイを気軽に楽しく味わえる好アルバムだ。 また、少し厚めのライナーノーツは、ヤン・ラングレンのことよりも、マット・デニスのキャリアやディスコグラフィなどの資料集になっているのも嬉しいファンサービス。 ヤン・ラングレンに興味はなくても、マット・デニス好きならば、是非とも手もとに置いて欲しいCDでもある。 |
| (2009/12/14) |
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