SANDS (Tzadik)
- Steve Lacy

  1. Who Needs It?
  2. Gloompot
  3. Jewgitive
  4. Naufrage
  5. Dumps
  6. Sands(1)Stand
  7. Sands(2)Jump
  8. Sands(3)Fall
  9. Song
  10. On Vous Demande
  11. Morning Joy

Steve Lacy (ss)
Irene Aebi (vo) #9

1998/02-04月 Paris

孤高のソプラノサックス奏者、スティーヴ・レイシー晩年のソロ・パフォーマンス。

ゆっくりと丁寧に、一音一音を積み重ねてゆくレイシー。無駄な音など一つもなく、きわどいバランスで世界が構築されている。

まかり間違って一つでも無駄な音が挿入されたり、あるいは、一音でも失われたら、もろくも世界が崩れ去りそうなほど、精緻かつ構築的な世界。彼のソプラノサックスは、まるで、賢者の呟きだ。

この呟き、一聴、単純で分かりやすいかもしれないが、この呟きの行き着く先は、皆目見当がつかない。知的な興奮、静かな緊張感が漂う。

唯一、《ソング》のみ、ヴォーカルとのデュオ。
アイリーン・アエビのヴォーカルにぴったりと寄り添うレイシー。
この雰囲気は、エリック・ドルフィーの『アザー・アスペクツ』の《ジム・クロウ》を彷彿とさせる独特の空気感。異次元への誘い、いや、別の世界への扉を開けているかのようだ。

音の情報量は少ないかもしれないが、間とニュアンスに富んだ世界ゆえ、真剣に向かい合うと、聴き終わった後の虚脱感はかなりのものがある。
(2006/01/31) 


Steve Lacy | Jazz Blog | Cafe Montmartre

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