INTO SOMETHING (Prestige) |
| - Yusef Lateef |
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Yusef Lateef (ts,fl,oboe) Barry Harris (p) Herman Wright (b) Elvin Jones (ds) 1961/12/29 |
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テナーサックスのほか、オーボエやフルートも演奏するユセフ・ラティーフ。 他のマルチ・リード奏者としては、エリック・ドルフィーやローランド・カークらが思い浮かぶが、彼らに比べると陰の薄い存在ではある。 たしかに、プレイ自体は地味というか、これは彼の気質なんだろうけれども、あまりフェイクしたプレイや、大袈裟なプレイをしない。 どちらかというと、フレーズを丁寧に構築するタイプともいえる。そしてそのフレーズも、生真面目。味わいはあるのだが…。 そんな彼の雰囲気がリスナーにとってはちょっと近付き難いものがあるのかもしれない。 しかし、ご安心を。このアルバムを聴けば、ラティーフをより身近に感じてもらえることだろう。 ドラムはエルヴィン・ジョーンズ。 コルトレーン・カルテットでのドラミングに比べると、控えめなドラミングではあるが、よく聴くと、かなりのウネり。派手に叩かずとも、脈打つような躍動感送り出せること自体、彼が相当な実力者なのだということをいまさらながら思い知らされる。しかも、決してフロントのラティーフを食うドラミングはしない。 本当、バランス感覚の優れたドラマーなんだなぁと思う。 ピアノはバリー・ハリス。彼も控えめながらも、ツボを抑えたバッキングをする。トミー・フラナガンとともに、あくまでフロントを立てる“聞こえないピアノ”を弾かせれば天下一品だ。 リズム陣のセンスの良いサポートを受けつつ、一音一音をかみしめるかのように、ラティーフは、丁寧なプレイをしている。 早いフレーズや、抽象的なフレーズをほとんど吹かず、彼のアドリブのほとんどは、誰もが鼻歌レベルで口ずさめるものばかりなので、安心して聴くことが出来る。 この「ゆったり感」は、上質なリラクゼーション効果すらある。 特に1曲目の《ラシーフ》。 素朴なオーボエの音色も魅力だが、この音色を心ゆくまで堪能してくださいとばかりに、ロングな音で吹かれるメロディ。和む。 一瞬、自分がモダンジャズを聴いているんだということを忘れてしまうほど。 オーボエだけではなく、テナーもフルートも、彼が吹く管楽器の音色は、どれもがウッディでまろやか。丸くて優しげな音色なので、どの曲もリラックスした気分で和みながら楽しめる。 ジャケットの彼は、スキンヘッドにサングラスというまるでカジノのボディガードのような厳ついルックスだが、出てくる音は正反対。 どこまでも柔らかくて優しいのだ。 《四月の思い出》で聴ける優しげなフルート。 物憂げながらもやわらかなオーボエ。 直線的なフレーズを紡ぎ出す独特なテナー。 地味といえば地味だが、演奏にスッと入り込める親しみやすさがこのアルバムにはある。 もっと気軽に聴かれて欲しいラティーフの代表作の一枚だ。 |
| (2005/06/13) |
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