STILL LIVE (ECM) |
| - Keith Jarrett |
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Keith Jarrett (p) Gary Peacock (b) Jack DeJohnette (ds) 1986/07/13 |
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邦題『枯葉』。 1986年、フィルハーモニック・ホールで行われたキース率いるスタンダーズ・トリオのライブ録音だ。 このライブを境に、各々のメンバーは、自身の活動に領域を拡大してゆく。 たとえば、ディジョネットのスペシャル・エディションなんかがそうだ。 このライブがキースにとってはひとつの節目だったようで、心の中ではいったんこのトリオは解散しているようだ。 そういった意味においても、初期のスタンダーズの総決算といえるべき、クオリティの高い演奏を楽しめる。 ちなみにキースのスタンダーズが結成されたのは、83年。 グループとしての演奏クオリティの高さは言うまでもないが、あえて極論してしまえば、このアルバムは、“ドラム名盤”だ。 もちろん、キース・ジャレットのピアノにも強力な磁力があるゆえ、長尺演奏の曲も、一瞬たりとも耳が離せない「音の力」がある。 演奏されている曲も有名なスタンダードばかりなので、キース・ジャレット入門としても、スタンダード入門としても、ピアノトリオ入門としても最適な、バランスのよい好盤ともいえる。 しかし、それ以上に聞き込めば聞き込むほど、ジャック・ディジョネットのドラミングに次第に耳を奪われてゆくことだろう。 とくに、このアルバムは、すべからくジャズドラマーを志す太鼓叩きには必聴の教科書となることだろう。 ピアノ・トリオという編成の中、己のポジションや役どころをどう考え、具体的にどう立ち振舞えばよいのか、ここで叩いているディジョネットのドラミングが参考になることだろう。 ただピアノの伴奏に甘んじるだけではツマラナい。 かといって、ドカドカと叩きまくるのも、芸がない。 ピアノトリオにおけるドラマーの役割って、結構、微妙でデリケートだと思うし、このフォーマットの中での立ち振る舞い方って、ドラマーにとっては難しいポジションなんじゃないかな?と勝手に推測するドラマーではない私。 とにもかくにも、このアルバムの演奏を聴けば、エネルギーと知性の巧みなバランス配分をディネットのドラミングが教えてくれるはずだ。 ディジョネットの細やかな心配りと、絶妙なダイナミクスのつけ方はどうだ。演奏が向かう方向性を理解しつつ、きちんと、半歩先の位置で演奏をリードしている。 そのうえ、鮮やか、かつ細やかなシンバルワークはお見事!としか言いようがない。 高級なオーディオ装置で聞けば、シンバルの金属の音のみならず、スティックの先のチップの音、つまり暖かな木の音も聞こえてくることに気付かれるだろう。 とくに、《あなたと夜と音楽と》の演奏後半のシンバルソロとでも言うべきコーナーが聴きどころだ。 この1曲だけでも、「ドラム名盤」、いや、「シンバル名盤」と断定するのも吝かではない。 |
| (2005/11/07) |
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