QUARTET-QUINTET (Savoy) |
| - Hank Jones |
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Hank Jones (p) Donald Byrd (tp) Matty Dice (tp) Eddie Jones (b) Kenny Clarke (ds) 1955/11/01 |
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滑らかな舌触り。 絹ごし豆腐のようにつるりとして、いっさい引っかかるようなものがない。 それでいて、淡白な味わいの中にもしっかりとした自己主張が感じられる。 あるいは、アクを丁寧に抜き取ってじっくりと時間をかけて作ったスープ。 腹にガツンとした満腹感はもたらさないが、すんなりとこちらの臓腑になんの抵抗もなく染みとおってくるような食感がある。 そのような上質な味わいを堪能出来るのが、ハンク・ジョーンズがリーダーの『カルテット−クインテット』だ。 その名の通り、カルテットとクインテットといった2種類のフォーマットの演奏が収められている。 参加トランペッターは、2人。 1人が抜けたり、参加したりで、カルテットになったりクインテットになったり。 いつも通り、ハンク・ジョーンズのピアノは、地味だ。 リーダー作にもかかわらず、特にピアノのプレイをクローズアップするような見せ場は設けず、ひたすらメンバー全員が心地よくスイング出来ればそれでいいじゃないか、といった声が聞こえてきそうな、淡々と、そしてしっかりと“演奏の五分の一”あるいは、“四分の一”として溶け込んでいる。 だから、派手なプレイや、ハッタリは一切やっていない。 端正で、上品。 しかし、控えめなプレイの中にも、耳をそばだてずにはいられない“力”がある。 裏方に徹しながらも存在感を放っている。 共演しているトランペッターのうちの一人、ドナルド・バード。 これを録音した当時の彼は、デビューしたての新人だった。 当時22歳。 しかし、この若くて生きのいいトランペッターも、リーダーの雰囲気に感化されてか、一歩引いた大人のプレイをしているのも見逃せない。 大人のプレイといえば、もう一人のトランペッター、マティ・ダイス。 渋くて味わいのあるプレイを、《パパジョー》と《アンド・ゼン・サム》の2曲でプレイしているが、無名のトランペッターながら、非常に味わいのあるプレイをしている。 両曲ともブルースだが《アンド・ゼン・サム》の場合は、ブルース進行に12小節のブリッジが加わるが)、スローで気だるい曲想にピッタリとマッチしている。 特に、スローで気だるい《パパ・ジョーの夜》のプレイが最高だ。 ちなみに、《パパ・ジョーの夜》の“パパ・ジョー”とは、ドラマーのジョー・ジョーンズのことだ。 このアルバムでドラムを叩いているのはケニー・クラークだが、彼が尊敬しているドラマーだ。 ケニー・クラークの控えめで上品なドラムも、そしてエディ・ジョーンズの堅実で一音一音地面に楔を打つような安定したベースも、ハンク・ジョーンズらの繰り出す、端正で穏やかな世界作りに貢献している。 そういえば、メンバー全員、でしゃばらずに落ち着いたプレイをしているのは、ハンク・ジョーンズ効果とでも言うべきなのだろうか? ハンク・ジョーンズは、リーダーから一歩引いているようでいて、無言のまま、しっかりとメンバーの手綱を握っていたのかもしれない。 |
| (2003/08/23) |
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