CLIFF JORDAN (Blue Note)
- Cliff Jordan

  1. Not Guilty
  2. St John
  3. Blue Shoes
  4. Beyond The Blue Horizon
  5. Ju-Ba

Cliff Jordan (ts)
Lee Morgan (tp)
Curtis Fuller (tb)
Ray Bryant (p)
Paul Chambers (b)
Art Taylor (ds)

1957/06/02

のほほん7割、 ピリリが3割というバランスが心地よい名盤だ。

クリフ・ジョーダンのテナーサックスは、あえて悪い言い方をすると、一言、ゆるい。
非常に牧歌的ともいえるだ。

エッジが丸く、フレージングも、あの円やかさが特徴のハンク・モブレイよりも、 さらにほのぼのさ加減に磨きがかかっている。

ハンク・モブレイは、時々「おーっ!」と身を乗り出すほどのカッコいいフレーズを突然繰り出すからね。

しかし、ジョン・コルトレーンや、マイケル・ブレッカーのように、メカニカルで鋭利なサックスも良いが、クリフ・ジョーダンのような、円やか、穏やかなサックスも捨てがたい。

常に前進・研鑽・精進する急進的、求道的なスタイルの人も凄いとは思うけれども、時として、聴いているこちらのほうが疲れちゃうからね。

のんびり、ほんわか、音楽を長い間楽しむんだったら、ブルーノートのこの彼のリーダー作のようなジャズをゆるやかにノンビリと楽しみたい。

録音当時、18歳だったリー・モーガンのトランペット・プレイは、先輩のほんわかな雰囲気に同調したかのように、柔らかでメロディアスだ。

このアルバムで、ブルーノートデビューを飾ったカーティス・フラーのトロンボーンも、ジョーダンのテナーをさらに円やかに引き立てている。

ジョーダンと同郷な上、ハイスクール時代は同級生だったジェンキンスも、ふだんは熱気を帯びたアルトを吹くイメージの強い人だが、このアルバムでは、いつもに増して丸みを帯びたフレーズを吹いている。

これって、“クリフ・ジョーダン効果”だと思う。

昼下がりの休日なんかに、皇居の周りを散歩しながら、 あるいは、日比谷公園を散策しながら、のほほんと聴きたい。
そう、『クリフ・ジョーダン』は、屋外がよく似合うのだ。
寒い冬でも、天気さえ晴れていれば、心はぽかぽかと暖まってくるに違いない。

穏やか、かつ寛ぎの名盤だ。
(2005/10/18) 
(加筆修正 2009/12/23) 

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