HERBIE HANCOCK WITH JACO PASTORIUS (BS Music Productions) |
| - Herbie Hancock |
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Herbie Hancock (key) Jaco Pastorius (el-b) Bennie Maupin (sax) James Levi (ds) 1977/02/16 |
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長らくブートとして出回ってはいたが、マニア御用達という趣きが強かった、ハービー・ハンコックとジャコ・パストリアスの共演音源。 時は1977年。 場所はシカゴ。 ハンコックのバンドのレギュラーベーシストのポール・ジャクソンがツアーに参加出来なかったために、一時的にジャコがベーシストとして参加していたが、その時の演奏が記録された音源だ。 短い共演期間とはいえ、非常に充実したパフォーマンスだったとことは、音源を聴けば想像に難くない。 メンバーは、ベニー・モウピン(テナーサックス)、 ハービー・ハンコック(エレピ、キーボード)、 ジャコ・パストリアス(エレクトリックベース)、 ジェームス・レヴィ(ドラムス)という4人編成。 つまりは、エレクトリック楽器を導入したワンホーン・カルテットといえる。 目玉は、ハンコックの目玉曲をジャコ参加のアレンジで聴けるということだ。 あの《カンタロープ・アイランド》や《カメレオン》を、ポール・ジャクソンとはまったくタイプの違うベーシストのジャコが弾いている。 それだけでも聴く価値がある。 特に長尺14分を超す《カメレオン》は、このアルバムの目玉。 そしておそらくはこの日のライブのハイライトだったのでは? 武骨に棒を切ったようなタフなノリを生み出すジャクソンに比して、ジャコが奏でる《カメレオン》は、流麗なグルーヴ感溢れる演奏に変化しており、そのノリはエレガントですらある。 しかし、あくまでポジション的にはジャコはサイドマンということもあり、自己のバンドで見せる必要以上な自己主張はここでは見せない。 しかし、ところどころで、ジャコならではのセンスの良いフィルやフェイクが織り交ぜられ、ジャコファンをニヤリとさせる要素が随所に散りばめられている。 ハンコックは、ソロの前半は、左手でシンセベースを奏でながら、右手でアドリブを始めるが、中盤以降のソロの低音はジャコにバトンタッチ。 とくに後半は、「ハンコックさん、遊び過ぎなんじゃないっすか?!」 と突っ込みたくなるほど、様々な音色を織り交ぜ、ライブならではのゴキゲンなパフォーマンスを展開している。 きっとジャコのグルーヴに乗せられてゴキゲンな気分にだったのだろう。 もう一つの聴きどころは《ハング・アップ・ユア・ハング・アップス》。 緊張感あるベースとドラムのアップテンポのイントロ。 スピード感溢れるジャコのベースが不穏な雰囲気を醸し出し、これに乗ってハンコックがメンバー紹介。 「ベースプレイヤー、ジャコ・ペァーストーリアース!」とハンコックが高らかに紹介する瞬間は、ジャコ好きにとってはたまらない瞬間だ。 疲れを知らずに脈打ち続けるジャコのベースのテンションと、それにかぶさりスピード感を増幅させるジェームス・レヴィのドラミング、きめ細やかなハンコックのバッキング。 これに煽られ、ヒートアップしてゆくベニー・モウピンのテナーなど、ライブならではのスリルを味わえる。 ハンコックの名曲《処女航海》の演奏も素晴らしい。 ハンコックとジャコのデュオで演奏されている。 これは貴重な演奏だ。 《処女航海》といえば、“印象的な和音の響きとリフレイン”がこの曲の強力なアイコンたらしめている強力なサウンドキャラクターといえる。 しかし、なんとこの和音のパートは、ジャコのベースが担っているのだ。 ときおりダブルストップで2つの音を同時に出す箇所もあるが、基本的には単音。 ニュアンスと表現力に富んだジャコのベースゆえ、シンプルな低音のみでも《処女航海》のムードをムンムンに出しているところが興味深い。 エレピをゆったりと弾くハンコックも、必要以上な音符を弾くことは避け、間とスペースを楽しんでいるかのよう。 ジャコファンにもハンコックファンにもたまらない演奏に違いない。 個人的には、このトラックが、このアルバムのベスト。 |
| (2009/09/05) |
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