BLUE SPIRITS (Blue Note) |
| - Freddie Hubbard |
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Freddie Hubbard (tp) James Spaulding (as,fl) Joe Henderson (ts) Hank Mobley (ts) Kiane Zawadi (euphonium) Harold Mabern Jr. (p) Larry Rideley (b) Clifford Jarvis (ds) Big Black (conga) 1965/02/19 & 26 |
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濃い緑に彩られたハバードの超ドアップのポートレイト。 力強いジャケットが印象的な『ブルー・スピリッツ』は、フレディ・ハバード、ブルーノートでの7枚目のリーダー作だ。そして、彼のブルーノート最後のアルバムとなる。 贅沢な人選、ホーン奏者が4人という大所帯な編成で、ハバードは全曲を自作曲で固める。 4人のホーン奏者を紹介すると、まずはトランペットがリーダーのハバード。タイトル曲のムードを決定する重要なパートをフルートで担うジェームス・スポールディング。 彼は、フルートのほかアルトも吹いている。 テナーサックスはジョー・ヘンダーソン。 曲によっては、ハンク・モブレーも参加している。 そして、このアルバムのホーンアンサンブルをユニークなものにしているバーナド・マッキニーのユーフォニウム。 ユーフォニウムが、ジャズのビッグサイズのコンボに登場することは珍しいかもしれないが、ハバードはこの楽器をお気に入りのようで、『レディ・フォー・フレディ』(Blue Note)や『ボディ・アンド・ソウル』(Impulse)など、他のリーダー作でもユーフォニウム起用している。 高音域のトランペット奏者としては、ホーン・アレンジにおいては、低音域の音が欲しくなるのだろうか? そういえば、私もベースを弾いているせいか、何か管楽器を一つ買ってやると言われたら、トランペットを選ぶと思う。 自分が担当している楽器とは正反対の音域への憧れはあるのかもしれない。 それはともかく、低音域の楽器の参加によって、アンサンブルに厚みと広がりを持たせたことが、このアルバムの成功の一要因には違いない。 アルバム全体の雰囲気は、さすがに重厚、かつ多彩。 しかも、多彩なサウンドながらも、さまざまな音色が一つの方向に向かうかのような強力な求心力があり、サウンドの色彩にはストイックな統一感がある。 管楽器のアンサンブルは重厚ではあるが、それだけにとどまらず、曲によっては、幽玄な雰囲気を醸し出す局面もあり、ハバードの巧みなアレンジ力を感じる。 ハードバップからキャリアをスタートさせ、モードスタイルを吸収消化し、自分なりのサウンドスタイルを模索、追求したハバードが、ついに経験と才能の棚卸しをした壮大な大作が『ブルー・スピリッツ』なのだ。 デビュー作『オープン・セサミ』から、ただならぬ実力を見せつけたハバードだが、この作品では、単に楽器コントロール云々の域を超え、リーダーとしてのスケールの大きさをも完全にモノにしたといえる。 饒舌で吹きすぎなきらいのある彼のトランペットだが、このアルバムでの演奏は、アンサンブルや他の奏者を際立たせるためか、ハバードの目立ち率は低い。あくまで全体の音とのバランスを重視したのだろうか、トランペットのプレイもコンボ編成でバリバリ吹いている時よりは、若干抑制を効かせているように感じる。 しかし、この抑制っぷりが、リーダーとしての貫禄を増し、アンサンブルを力強くリードしていることは言うまでもない。 とはいえ、ラストナンバー、《ジョド》では、勢いの漲ったハバードの元気が全開! ラストを締めるに相応しい演奏といえる(ちなみに、ジョドとは、極楽浄土の「浄土」からとったタイトルだとか)。 もっとも、このアルバムの聴きどころは、ハバードのプレイよりも、全体のアンサンブルだろう。 特に白眉なのがタイトル曲の《ブルー・スピリッツ》だ。 3拍子のモードスタイルのこの曲は、主旋律を担うジェームス・スポールディングのフルートがひときわ魅惑的だ。 そして、なにより曲が良い。アレンジも良い。特にブリッジの部分のホーンアレンジが玄妙で良い。一瞬、ギル・エヴァンスのオーケストレーション的な香りすら感じる。 そして、こういうモード色のジャズにはマッコイ・タイナーのピアノがとてもよく似合う。 さすがモードを探究していたコルトレーン・カルテットの一翼を担っていただけのことはあり、奔放なプレイながら、これ以上の響きはありえないというほどの和音選びのセンスと、バッキングの巧さを披露している。 やはり、「このアルバムの1曲」は、《ブルー・スピリッツ》で決まり! |
| (2008/01/18) |
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