AMERICANS SWINGING IN PARIS
(THE FABULOUS SLIDE HAMPTON QUARTET)
(EMI)
- Slide Hampton

  1. In Case Of Emergency
  2. Last Minute Blues
  3. Chop Suey
  4. Lament
  5. Impossible Waltz

Locksley Wellington "Slide" Hampton (tb)
Joachim Kuhn (p)
Niels-Henning φrsted Pedersen (b)
"Philly" Joe Jones (ds)

1969/01/06

熱い!
なんてエモーショナルなんだろう。

いったい、この熱量はどこから来るのだろうか?
濃密な演奏から発散されてくる熱気でむせ返るほどだ。

これって本当に4人の音? トロンボーンのワンホーン・カルテットなのに、50年代後半から60年代にかけての2管編成ブルーノートあたりのサウンドに聴こえてしまうのは、一体どういうことか!?

スライド・ハンプトンの悪く言えばニュアンスのコントロールのあまりされていない一本調子なトロンボーンが、ここではプラスに作用している。とにかく、“ぼっあぁぁ!!”と高温多湿の音なのだ。
まろやかな音色を持つさしものトロンボーンも、ここではスライド・ハンプトンの息の量に負けて悲鳴を上げているかのようだ。

トロンボーンも凄いが、リズム隊も凄い。
三者三様の真剣勝負といった感じ。三人ともども必死にスイングをしまくって脱落者せぬよう、必死のせめぎ合いをしているかのごとく。

フィリー・ジョーのドラムがジャック・ディジョネットに聴こえたり、トニー・ウイリアムスに聴こえたりする。
ペデルセンのベースがセシル・マクビーに聴こえたり、リチャード・デイヴィスに聴こえたりする。
ヨアヒム・キューンのピアノが、ドン・プーレンにも、狂ったキース・ジャレットにも聴こえる。

とにかく、このリズム陣の突進ぷりは尋常ならざる迫力。ほとんど戦い。
全篇このような感じの演奏が続く。
4曲目に「ラメント」という曲があるが、「あ、ラメント=哀歌ね。ここでちょっと箸休めなのかな?」などと思うなかれ。
たしかにバラード調だが、でも、なんだか熱い。

隅から隅までエキサイティングなこのアルバム。
ヤケドに気をつけましょう。
(2002/01/12) 


Slide Hampton | Nieles Pedersen | Jazz Blog | Cafe Montmartre

←backward
homeJazz Albums

forward→


Copyright(c) Kumo Takano,
All Rights Reserved.