TALKIN' ABOUT (Blue Note) |
| - Grant Green |
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Grant Green (g) Tommy Flanagan (p) Larry Young (org) Elvin Jones (ds) 1964/09/11 |
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アルバムタイトル曲《トーキン・アバウト・J・C 》が、やはり、このアルバムの目玉なのだろうし、実際、演奏にも意気込みを感じる。 J.C.とは、いわずもがな、ジョン・コルトレーンのこと。 この曲に挑むは、コルトレーンの盟友エルヴィンに、“オルガンのコルトレーン”の異名を取るラリー・ヤング。 うむ、ハードですね。 ただし、黄金のコルトレーン・カルテットのハードさとは質感がずいぶん違うハードさだけれども。 グリーンの“まろいギター”が、シリアスなハードを“マイルドハード”に和らげているのだ。 私思うに、グリーンのギターの持ち味って、 「ちょっとユルくて」 「かなりご機嫌で」 「微妙にネチっこい」 の3拍子なんですよ。 そんなテイストのグリーンが、どんなに頑張ってもストイック&ハードなコルトレーンの味を出せるわけがない(笑)。 それでも頑張って、いつもとは違う自分を見せようとハッスルするグリーン。 上記三拍子の持ち味のうち、「ちょっとゆるくて」と「かなりご機嫌で」は陰を潜めているものの、 「微妙にネチっこい」が、 「かなりネチッこい」にヴァージョンアップ(笑)。 ♪テラリ・テラリ・テラリ と、3音で構成されるフレーズを、繰り返すのがグリーンのお得意のパターンだが、この曲では、2倍にアップ! ♪テラリ・テラリ・テラリ が、 ♪テラリ・テラリ・テラリ・テラリ・テラリ・テラリ… になっております。 もっとしつこく繰り返しているところも随所にあるけれども。 しかも、ラリー・ヤングにまでコレが伝染しちゃっているところが笑いを誘う。 笑いとは無縁そうななコルトレーンの話題。 ハードなお題目なのに、笑いを誘う会話にしたてあげているところがサスガ、グリーン! と言ってもいいのかな? コルトレーンを意識したアルバムなのに、最後は、正反対のタイプのテナー奏者、ソニー・ロリンズが演奏した《おいらは老カーボーイ》が演奏されているところもニクい。 ロリンズのバージョンだと、シェリーマンが、チャッカポッコとカウベルで馬のヒズメの音を表現しておりますが、こちらのバージョンでは、エルヴィンが小気味良く、タカタカタカ…と、ドラムでヒズメをうまく表現している。 なかなか気持ちの良いドラミングだ。 巷では、このアルバムを語る際は、コルトレーンという恐ろしい言葉が必ずくっついて語れるからだろうか、妙に、グラント・グリーンのアルバムにしては、シリアスでハードな1枚のような認識がまかり通っているようだが、なかなかどうして、シリアスどころか愛嬌タップリの盤だと私には思えてしまう。 グリーンのどこかノホホンとした個性が、コルトレーン的な人たちを喰っちゃっているところが痛快なのだ。 ジャズ史的な見方をすると、このセッションが温床となり、2ヵ月後にはラリー・ヤングの代表作『イントゥ・サムシン』が吹き込まれている。 彼ら的にも、このアルバムの録音を通して、なにがしかの手ごたえがあったのだろう。 いわば、このアルバムは『イントゥ・サムシン』の前進盤ともいえるのかもしれないが、『イントゥ・サムシン』ほどストイックではない。 快楽的かつ、ゆる〜い要素がこちらのアルバムには溢れている。 「グリーン効果」の賜物だ。 アルバムを代表する1曲目も悪くないし、ラストの《老カウボーイ》も捨てがたいが、なんの気負いもなく、情感を込め過ぎずに、普通に演奏されたバラード《ユー・ドント・ノウ・ホワット・ラヴ・イズ》が個人的には気に入っている。 |
| (2003/10/19) |
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