STAN GETZ & BILL EVANS (Verve) |
| - Stan Getz / Bill Evans |
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Stan Getz (ts) Bill Evans (p) Richard Davis (b) #4,5,6,9,10 Ron Carter (b) #1,2,3,7,8,11 Elvin Jodsnes (ds) 1964/5/5 & 6 |
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ジャズらしいアルバムだ。 「ジャズらしい」だなんて、曖昧な表現だし、人によって「らしさ」なんてそれぞれなんけど、少なくとも私の感じる「ジャズのムード」は、このアルバムは、ほぼド真ん中。 もとより、最初に買ったジャズのアルバムがエヴァンスということもあり、さらに、濃ゆ〜いコーヒーと、濃霧のような紫煙にまみれたジャズ喫茶育ちの私ゆえ、このアルバムが持つテイスト&ムードが腕組んで目つぶってウンウン聴ける、とても気持ちの良い湯加減なのだ。 さて、ゲッツとエヴァンスの共演の本作。 このアルバムからみなぎる勢いは、本気になったインテリの迫力というべきか。 常日頃から、喚き散らしているチンピラよりも、普段は物静かなインテリ風の男が、メガネをはずして凄んだときに垣間見せる殺気と迫力のほうが、おそらくは、数段怖いと思う。 かつてはクール派と呼ばれた男、スタン・ゲッツ。 理知的なピアノを奏でる大学教授然とした男、エヴァンス。 滅多なことでは怒らないこの二人が、どういうわけか、立ちあがった。 本気になっている。 決して腕力にうったえかけることもなく、必要以上に大声も張り上げない。 しかし、全体に張りつめたテンションは、まぎれもなく本気度数の高い「本物」だけが垣間見せる真の実力だ。 エルヴィン・ジョーンズのドラムが、インテリジェントなテンションに油を注ぐ。 結果、シリアス、かつ純度の高い演奏が生まれた。 ゲッツとエヴァンス。もし、両ジャズマンにスタティックな印象をお持ちの方がいれば、そのイメージを覆すに充分な迫力と、心地よい緊張感を最後まで味わえるクオリティの高いアルバムが本作だ。 エヴァンスファンはゲッツの魅力に開眼し、ゲッツファンはエヴァンスの凄みにも気付くこと請け合いだ。 しかし……、 このような高い演奏クオリティにもかかわらず、エヴァンス曰く「レコーディング終了後、私たちは互いに望んでいたレベルに達していないと感じた」。 ゆえに、64年に録音されたにもかかわらず、発売されたのは9年後の73年。 しかもヴァーヴはゲッツとエヴァンスの承諾を得ずに発売したそうだ。 両者にとっては不服な事態だったかもしれないし、無許可発売はよくないことには違いない。 しかし、この素晴らしい音源に日の目をみせたいヴァーヴ側の気持ちもわからないでもない。 そして、経緯はどうであれ、日の目を見た素晴らしい音源を聴けることにたいして、単純に感謝! |
| (2009/08/16) |
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