CHICAGO CALLING/INTRODUCING JOHNNY GRIFFIN (Blue Note) |
| - Johnny Griffin |
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Johny Griffin (ts) Wynton Kelly (p) Curly Russell (b) Max Roach (ds) 1956/04/17 |
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「加速装置」といえばサイボーグ009だが、ジャズにおいては、ジョニー・グリフィンの体内にも「加速装置」が内蔵されているんじゃないかと秘かに思っている。 目まぐるしい勢いでテナー・サックスを吹きまくるグリフィン。 途中でヘタれて失速してしまうんじゃないかと心配してしまうほど、猛然と吹きまくる。 もちろん、ヘタれるどころか、ますます加速がかかり、誰にも止められないほどの勢いで爆走を続けるグリフィン。 まさにバイタリティの塊のようなサックス奏者なのだ。 このグリフィンのスリリングなブロウを心ゆくまで堪能するには、ワンホーンのカルテットがいい。 そして、バラードから超アップテンポの曲までをも封じ込めたこのアルバムが最適なんじゃないかと思う。 《ミル・デュウ》に《イッツ・オールライト・ウィズ・ミー》のスピード感とノリの良さ、演奏が進めば進むほどパワーアップしてゆくグリフィンの尽きぬ勢いには、開いた口が塞がらないほどだ。 リズミックなウイントン・ケリーのピアノと、スピード感溢れるマックス・ローチによるドラミングの好サポートを得て、エネルギッシュに疾走してゆくグリフィン。 一言、「気分爽快!」なのだ。 しかし、グリフィンの魅力は「速吹き」だけではない。 彼はバラード表現にも優れている。 このアルバムの《ジーズ・フーリッシュ・シングズ》や《ラヴァー・マン》にも耳を傾けてみよう。 これらバラードの深みのある表現に触れれば、グリフィンは単なる「暴走サックス野郎」ではないことがよく分かる。 また、ゆったりしたミドル・テンポの演奏もなかなかだ。 《シカゴ・コーリング》に《ナイス・アンド・イージー》という、適度にリラックスしたミドル・テンポの演奏の中にも、ギラリと光る凄みが感じられる瞬間があるので見逃せない。 つまり、グリフィンはバラードからアップテンポの曲までを自在に吹きこなすことの出来る全天候型の万能選手なのだ。 さすが、故郷のシカゴでは、実力ナンバーワンのテナーと呼ばれていただけのことはある。 グリフィンは、単に楽器を操るのが巧みなだけのサックス奏者では終わらない。 我々が猛然とスイングするグリフィンに魅せられる最大の理由は、冴えわたるテクニックはもちろんのことだが、それ以上に人々の気分を高揚させる「加速感」や「上昇感覚」にあるのだと思う。 グリフィンは、吹いているうちに、どんどん気分がのってきて、アドリブとスピード感の冴えに拍車がかかってゆくが、この「加速感」は決して独りよがりなものではなく、聴き手も彼の「加速感覚」に意識をシンクロさせやすいのだ。 だから、我々は自然にグリフィンの世界に引きずりこまれてしまうのだろう。 『シカゴ・コーリン/イントロデューシング・ジョニー・グリフィン』には、そんな彼の魅力がたっぷりと封入されている。 |
| (2002/04/25) (加筆修正 2010/04/17) |
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