I WANT TO HOLD YOUR HAND (Blue Note) |
| - Grant Green |
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Grant Green(g) Hank Mobley(ts) Larry Young (org) Elvin Jones (ds) 1965/03/31 |
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タイトルからも分かるとおり、表題曲はビートルズの有名曲《抱きしめたい》。 このナンバーをグラント・グリーンは、オルガンのラリー・ヤング、テナーサックスのハンク・モブレイらとともに、まったりとした触感に料理しなおしている。 単純、かつ印象的なリフを絡めながらも、ゆっくりとリラックスしたペースで演奏が進行してゆくため、最初はビートルズの原曲とのギャップに、違和感を感じていたものだが、慣れてくると、この“まったりさ”も格別な味わいがある。 太くて、コッテリと円やかなグリーンのギターが、気だるいフィーリングで奏でられるラリー・ヤングのオルガンにピッタリとマッチしているのだ。 さらに、もう一人のフロント、ハンク・モブレイのテナーの語り口も円やか。絶妙の音の配合具合を楽しめる。 気だるさと、リラクゼーション。 このフィーリングは、まるで、真夏にプールで思いきり泳いだ後に感じる心地良い倦怠感のような、まったり&メロウなサウンドだ。 ビートルズ・ナンバー以外はすべてスタンダードという選曲の本盤。 《星影のステラ》も、負けず劣らす、メロウだ。 というよりも、《スピーク・ロウ》以外は、全部スローテンポ、かつモーダルな雰囲気の演奏だが。 《スピーク・ロウ》では、エルヴィン・ジョーンズのグルーヴしまくるドラミングが楽しめる。 周囲のペースからは浮いているかのように熱烈にウネり、脈打つエルヴィンのドラミング、以前、私の番組(快楽ジャズ通信)にご出演いただいたスガダイローさん曰く、「あ、これ周りの演奏聴いていませんね(笑)」。 楽器を演奏しないジャズファンの間には、ジャズのアンサンブルというと「互いが出す音を聴き、当意即妙なレスポンスが良い演奏を形作る」という“即興演奏神話”があるようだが、必ずしもジャズマンは、すべての音に耳を凝らして演奏しているわけではないのだ。 特に、エルヴィンが叩きだす複雑なグルーヴ感を持つリズムは、アップテンポの時など、いちいち数えていたら、自分の演奏が遅れてしまう。 まったく聴かないわけではないが、相手の音を聴き過ぎず、反応し過ぎずに自分のペースで演奏を進行させてゆくことが、結果的に演奏の一体感を生み出すこともあるのだ。 特に、このアルバムの《スピーク・ロウ》などは、各演奏者の「マイペース」が結果的に調和した内容に仕上がっている好例といえるだろう。 |
| (2003/05/29) (加筆修正 2010/03/31) |
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