THE FINAL COMEDOWN (Blue Note) |
| - Grant Green |
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Grant Green (g) Harold Vick (ts,as) Richard Tee (p&org) George Devens(vibes,per) Warren Smith(marimba,per) Cornell Dupree (g) Gordon Edwards(b) Burnard Purdie(ds) Grady Tate (ds) Ralph MacDonald (per) with Strings&Horns 1971/12/13-14 |
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『ザ・ファイナル・カムダウン』は、グラント・グリーンが参加した唯一の映画のサウンドトラックだ。 残念ながら、私は映画は観ていない。 観ていない映画のサウンドトラックは、魅力が半減なことが多いが、このサウンドトラックは別だ。 観ていないのに、観たような気分にさせてくれる。 ベタな連想だが、 「ああ、このシーンはスリリングな場面ね」 「ああ、このシーンはロマンティックなシーンなのかな?」 というように、シチュエーションが音楽から浮かんでくるのだ。 様々なシチュエーションに対応できそうな、この間口の広いサウンドトラックを聴きながら、勝手に映画のシーンを夢想したり、オレが監督だったら、この音源を使ってどんな映画を作るかなぁ、などと勝手に連想するのも面白い。 このアルバムに収録されているトラックは、スリリングで緊迫したサスペンスタッチな映像を想像させるものが多く、それが観たことないのに観た気分にさせる要因なのかもしれない。 グリーンは、1968年に麻薬で逮捕され、翌69年に出所するが、獄中生活を境にガラリとギターのスタイルが変わる。 まったりした味わいが魅力の“引く”スタイルだったギターが“押す”スタイルに変化しているのだ。 『アイドル・モーメンツ』などで深い味わいを見せる、“まったり感”もたまらないが、『アライヴ』や、このアルバムで聴ける、前ノメリなギターも、スリリングで気持ちがいい。 さらに、この畳み掛けるようなグリーンのギターを煽り、支えるリズムセクションも光る。 キーボードがリチャード・ティー。 ベースがゴードン・エドワーズ。 ドラムがバーナード・パーディ。 まるで「スタッフ」の前身のような面子ではないか。 なるほど、だから、リズムがエキサイティングなわけだ。 このノリノリのリズムをバックにジェームス・ブラウンがシャウトしてもがまったく違和感がないことだろう。 サウンドトラックゆえ、グリーン名義でありながらも、彼のギターの登場頻度は、当然ながら他のリーダーアルバムよりは少ない。 しかし、グリーンに焦点を当てずとも、音楽としても楽しめてしまうのがこのアルバムの素晴らしいところ。 グリーンの出番はほとんど無いが、黄昏感タップリな《ファウンテン・シーン》なんか、私は大好き。清涼感ある哀愁がたまらない。映画ではどのようなシーンで使われたのかは分からないが、ロマンティックさを演出する様々なシーンに溶け込みそうな音楽だ。 このような黄昏系な曲も点在しつつ、アルバム全体のトーンは、緊迫感溢れるサウンドがバランスよく散りばめられている。 先述したように、リズムセクション大活躍。 グラント・グリーンのファンはもちろんのこと、ファンクや、リズム・アンド・ブルース好きなリスナーにも耳を通して欲しいアルバムだ。 |
| (2006/12/14) |
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