THE GREAT JAZZ TRIO AT THE VILLAGE VANGUARD (East Wind) |
| - The Great Jazz Trio |
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Hank Jones (p) Ron Carter (b) Tony Williams (ds) 1977/02/14-15 |
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傑作ソロピアノ『ティップ・トゥ・タップ・ダンス』や、名脇役を務めた超名盤『サムシン・エルス』のプレイなどからも分かるとおり、ハンク・ジョーンズのピアノは、端整で、控えめながらも、上質な味わいと芳香を放つピアノだということに異論はあるまい。 しかし、この手練のピアニストの持ち味はそれだけではない。 以前、何度か来日したときの彼のライブに接したが、もう弾きまくるわ、弾きまくるわ。 強いタッチで、ガンガン弾く彼は、とても80代の老人とは思えないほどのパワーだった。 ま、あの肉食獣のようなドラムを叩くエルヴィン・ジョーンズの兄貴だからね。それに、ハンク自身も、よく見ると鷹のような精悍な面構えな上に、腕立て伏せ200回が日課だったのだそうだから、じつは鋭い爪を隠し持つピアノ紳士でもあるのだ。 そんな彼の端整な面と、ダイナミックな面が、3:7の割合でうまく引き出されたフォーマットが、トニー・ウイリアムスとロン・カーターがリズム・セクションを務めるグレート・ジャズトリオだと思う。 このグループの録音は何枚か出ているが、やはり代表的なものは、ヴィレッジ・ヴァンガードでのライブを収録したものだろう。 自分の息子より年下なんじゃないかと思われるドラマーとベーシストにあおられて、ハンク・ジョーンズは、元気にドライブするピアノを弾く。 ちょっと、煽られすぎなんじゃないの? と思わないでもない局面もあるが、それはそれでジャズの面白いところ。リズムセクション(この場合はドラムのトニー)が奔放だと、こうもアグレッシヴになってしまうのだな、という良い見本だ。 冒頭の《ムース・ザ・ムーチェ》の溌剌としたピアノはどうだ! トニーのドラムソロも元気だ。 しかも、ドラムソロの最後にトニーが鳴らしたハイハットの「チッ!」の一音。その直後にピッタリのタイミングでテーマに戻るところが最高にかっこいい。 パーカーナンバーのお次は、コルトレーン・ナンバーの《ネイマ》。 これも、原曲のまったりした演奏とは違う新鮮な解釈。 とくに、中盤の盛り上がりは、執拗に繰り返す、ロン・カーターの「ンボ、ンボ、ンボ、ンボ…」のルート弾きがリズミックな効果を増長している。 他にも、名演が目白押し。 このアルバム1枚で、ハンク・ジョーンズというピアニストの全貌が分かるわけではないし、慎み深い彼の本質が半減してしまっていることは否めないが、良い意味で彼のアグレッシヴな一面が引き出された好盤といえよう。 |
| (2010/04/14) |
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