THE OPENER (Blue Note) |
| - Curtis Fuller |
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Curtis Fuller (tb) Hank Molley (ts) Bobby Timons (p) Paul Chambers (b) Art Taylor (ds) 1957/06/16 |
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トロンボーン奏者、カーティス・フラーの初リーダー作。 彼は、生まれ故郷へ演奏にやってきたマイルス・デイヴィスに 「オマエ、いい腕してるな。ニューヨークへきたら俺をたずねてこい」 といわれたほどの、実力の腕の持ち主だった。 で、フラーは本当にニューヨークに出てきたんですね。 マイルスの言葉を信じて。 ちょうど良い具合に、当時のマイルスのグループのベーシストは、彼の友達のポール・チェンバースだった。 だから、チェンバースを訪ねたわけです。 「ボクの友達が親分に会いたがってるんですけど。なんでも親分にニューヨークにでてきたら来いと言われたようなんで。」 と、チェンバース。 「クソッ、なんで俺が、そんな奴に会わなアカンのや!」 と吐き捨てる親分。 絶句するチェンバー君。 おっかねぇマイルス親分には逆らえません。 で、可哀想なフラー君は、マイルスには会えませんでしたとさ。 しかし、彼ほどの実力の持ち主、べつだんマイルスに会わなくとも、すぐに仕事が舞い込み、すぐにニューヨークでも食っていけるようになりましたとさ。 そのことをキチンと見抜いていたマイルスはスゴイ! だから敢えて会う必要すらなかったのだ、さすがマイルス! と、美談めいた解釈もできますが、はたしてどうなんでしょう? ただ単に、その日は機嫌が悪かったとか、 自分が言ったこと、忘れちゃったとか。 こっちのほうがリアリティあるような気がするなぁ。 ま、それはともかくとして、ニューヨークに出てきたカーティス・フラーの初リーダーアルバムが本作です。 モブレイ、ティモンズと、手堅く渋い人たちに脇を固められて、少し固いながらも、精一杯楽しくトロンボーンを吹いています。 音色が音色だけに、一生懸命な音も、ついつい頬が緩むナゴミの楽しさ。 ガーシュウィン作の《スーン》なんてイカシてます。 モブレイが好きな人にもオススメな、気軽に聴ける一枚でしょう。 ティモンズのピアノも、リラクゼーション的マッサージ効果。 聴いていて和む上に、きちんと良質なジャズとして聴かせてもくれる懐の深いアルバムなのです。 こと、ブルーノート社長アルフレッド・ライオンは、フラーのことをいたく気に入り、このレコーディングを機に、1年の間にじつに6枚ものアルバムを録音した。 トロンボーンの第一人者といえば、J.J.ジョンソンが挙げられるし、たしかに、彼の超絶スーパートロンボーンを聴いた後にフラーのトロンボーンを聴くと、少し野暮ったく聴こえることは否めないが、トロンボーンという楽器は、本来機動性という面ではサックスやトランペットには劣ることは致し方が無く、むしろJ.J.ジョンソンの演奏力のほうが異常、というか人並み外れ過ぎているわけで。 トロンボーンから、この楽器本来の「味」を引き出し、なおかつハードバップ特有の微妙に鈍重で肉厚なテイストを彩るカーティス・フラーの存在は、当時のブルーノートが求めていた理想的なサウンド素材だったのだ。 |
| (2010/02/26) (加筆修正 2011/01/31) |
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