MACK THE KNIFE - ELLA IN BERLIN (Verve)
- Ella Fitzgerald

  1. Gone With The Wind
  2. Misty
  3. The Lady Is A Tramp
  4. The Man I Love
  5. Summertime
  6. Too Darn Hot
  7. Lorelei
  8. Mack The Kinfe
  9. How High The Moon

Ella Fitzgerald (vo)
Paul Smith (p)
Jim Hall (g)
Wilfred Middlebrooks (b)
Gus Johnson (ds)

1960/02/13

「出産のときに重宝した一枚」と、うちの女房のお墨付きのアルバムだ。
『エラ・イン・ベルリン』。
エラ・フィッツジェラルドのノリにノッたライブアルバムだ。

彼女の明るくパワフルな歌声は、お腹の中の子にも悪い影響を与えるはずはないし、なにより自分自身が本当に元気になるから。そんなことを呟きながら、病院の先生から「入院の際には、元気になるCDを何枚か持ってきてください」と言われた女房は、このCDをカバンの中に詰め込んでいた。

エラ・フィッツジェラルドは、分類的にはジャズのヴォーカリスト。
しかし、場末の酒場で、気怠くムーディに…。といったイメージとは対極の歌手だと思う。
サラ・ヴォーンには薄暗くムーディなクラブが似合うが、エラには広くて明るいホールが似合う。
そして、もう、ジャズとか歌謡曲とかロックとか、そういったジャンルの垣根を飛び越えて、真に表現力のある歌手だと私は思っているのだが……。

彼女の歌は、抜群にうまく、そして、楽しい。
とくに「ウディウディ・シャバダバ」のスキャットはもう「最高!」としか言いようが ない。 楽しくエキサイティングな内容のこのアルバム、多くの人が、彼女の歌から元気を 分けてもらっているんじゃないかと思う。

しかも有名曲が目白押し。
歌い方も、原曲のメロディをあまり崩していないので、初心者にも楽しめる上に、ベテランが聴いても聴きどころの多い内容だと思う。

特にオススメは、やはりラストの2曲。
《マック・ザ・ナイフ》と《ハウ・ハイ・ザ・ムーン》だ。

親しみやすいメロディに乗って、1コーラスごとに音階を上昇させ、即興の歌詞を織りまぜながら、楽しげに歌われてゆく《マック・ザ・ナイフ》。
ルイ・アームストロングを真似て、ダミ声っぽく「デュビ・デュビ・ダバダ…」とスキャットする箇所もあり、楽しい。

《マック・ザ・ナイフ》を歌い終わったら、短いMCを挟んで《ハウ・ハイ・ザ・ ムーン》に突入。とにかくスキャットの凄いこと凄いこと。
圧巻!まさに、歌があふれ出てくる!と言わんばかりの歌唱には、誰もが舌を巻くことだろう。

いつ聴いても楽しめ、かつ深い内容の1枚だと思う。
(2002/08/21) 

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