WALTZ FOR DEBBY (Riverside) |
| - Bill Evans |
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Bill Evans (p) Scott LaFaro (b) Paul Motian (ds) 1961/06/25 |
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2006年の年末、神保町にオープンしたジャズ喫茶「BIG BOY」。 私は、この店の開店1号客(笑)。 開店して最初にかかったアルバムは、ビル・エヴァンスの『ワルツ・フォー・デビー』だった。 ビル・エヴァンス大好きなマスターらしいセレクト。 と、同時に、「ピアノトリオが大好きなんで、エヴァンスとかヨーロッパのピアノトリオ中心にかけてゆきたいんです」というマスターの店の方針を象徴するような選曲だと思う。 もっとも、店の準備をはじめている段階から、『ワルツ・フォー・デビー』が最初にかけるアルバムだということは知っていたけど(笑)。 私はこのアルバムでは、A面では《デイトアー・アヘッド》、B面では《マイルストーンズ》が好き。 マスターは、1曲目の《マイ・フーリッシュ・ハート》にメロメロに心酔している。 私も《マイ・フーリッシュ・ハート》の“ある瞬間”がたまらなく好きだ。 この“瞬間”は2つある。 まずは、エヴァンスがアドリブの中盤に、とても愛らしく、一度聴いたら忘れられない名旋律を弾く。 ちょっとテレながら、しかし確信を持って。 この旋律が信じられないほど美しい。 こちらも暖かい幸福感に包まれる。 あえて、どこに箇所かは書かないけれども、これは演奏に注意して聴けば誰でも気がつくんじゃないかな。 是非、見つけてみてください。 もうひとつの“瞬間”は、演奏がはじまった直後に訪れる。 それは、テーマがはじまって数秒後の、シンバルの音。 ポール・モーチアンがブラシで、シャワワワワ〜ンと優しく、しかし力強くシンバルを鳴らす。 この瞬間に、《マイ・フーリッシュ・ハート》という演奏に生命が吹き込まれる。 開店間もない「BIG BOY」にも、このシンバルが鳴り響いた瞬間、たしかに店に新しい生命が吹き込まれた。 神保町の新ジャズスポット「BIG BOY」の誕生の手ごたえを私はたしかに感じることが出来た。 |
| (2006/12/21) |
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いやはや、何度聴いても美しい。 聴くごとに美しさが増していくような気さえする。
それほど頻繁に鑑賞しているアルバムというわけではない。 様々なジャズマンの様々な演奏を味わい、己の聴覚と感受性のレンジがちょっとは広くなったかな、と思った時点で、忘れた頃に聴きたくなるアルバムが『ワルツ・フォー・デビー』なのだ。 自分の中の感受性のチャンネルの幅が広がってゆく手応えと比例して、このアルバムから感じる凄さと美しさが増してゆくような気がする。 様々なサイトや書籍、雑誌で『ワルツ・フォー・デビー』というアルバムについては様々なことが語り尽くされていると思うので、敢えてここで同じことを繰り返すことは避けたいと思うが、一つだけ言いたいことは、ピアノとベースとドラムの3者が対等の立場で演奏を繰り広げたことが、このアルバムを名盤たらしめているわけではないということ。 音楽表現の技法上の問題ではなく、ただひたすら「サウンドが美しい」から、このアルバムは不朽の名盤なのだ。
透き通るようなデリケートさと、内面の奥底では炭火のように静かに燃えあがる3人の意志。イマジネイティヴな演奏は、まるで美の結晶体のよう。 マイルスの『カインド・オブ・ブルー』が“モード奏法ゆえに歴史的名盤”では断じて無いことと同様に、ビル・エヴァンスの『ワルツ・フォー・デビー』も、“三者対等のインタープレイを繰り広げているから名盤”なハズがない。
「三者対等のインタープレイ」という謳い文句は、アルバム評を書く際においては、便利なキーワードなだけにすぎない。
もちろん、楽器をやっている人にとっては、技法や奏法には興味があることだろう。私もそうだ。 |
| (2002/08/01) |
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