YOU'RE UNDER ARREST (Sony) |
| - Miles Davis |
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Miles Davis (tp,voice-#1,syn-#5,6) John Scofield (el-g) #1,2,3,7,8,9 John McLaughlin (el-g) #4,5,6 Robert Irving (syn) Darryl Jones (el-b) Al Foster (ds) #1,7,8,9 Vince Wilburn (ds) #2,3,4,5,6 Steve Thorton (per,voice-#1) Sting (voice) #1 Marek Olko (voice) #1 James Prindiville (handcuffs) #1 Gil Evans (arr) #7 1984/01/26 #7 1984/12/26 & 27 #1,2,3,8,9 1985/1月 #4,5,6 |
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そこには“帝王”として君臨している男の姿というよりは、ただただ無邪気に音と戯れ、豪華なゲスト(スティングなど)の参加に喜ぶ、一人の老境にさしかかった男の姿がある。 ポップでキャッチー、きっと、この手のサウンドもマイルスにとっての本音の一つだったに違いない。 ジャズの帝王、 スタティックなトランペット、 卵の殻の上を歩くようなサウンド……。 このようなレッテルは当時のマイルスにとっては重荷以外のなにものでもなかったのでは? 「オレの音楽をジャズと呼ぶな」 こう言い放った彼の心境、このアルバムを聴けばなんとなく頷けるものがある。 ひたすら、ポップなサウンドに溺れ、トランペットで“歌う”ことに熱中したいだけの男の姿がここにはある。 サウンドは、80年代中盤はナウかった(笑)であろう、シャリスカ(シャリシャリとして音同士の分離が良くてスカスカ)なサウンド。 だが、ジャズの文脈としてよりも、(当時の)最新テクノロジーをオケをバックに、声のかわりにトランペットで歌う男が、その時にやりたい気分を優先で作りあげてしまったアルバムとして聴くほうが正解だろう。 ジョン・スコフィールドのギターもカッコいいことはいいが、メロディを大事にするマイルスのトランペットプレイが、やはり本作最大の聴きどころか。 特に、マイケル・ジャクソンの《ヒューマン・ネイチャー》や、シンディ・ローパーの《タイム・アフター・タイム》。胸を締めつけるような深みのあるプレイが最高だ。 マイケルやシンディのオリジナルも秀逸ではあるが、マイルスがカバーすることによって、曲の格調が数段高くなってしまった。 終始チャカチャカしたバックのサウンドには、ズッシリとしたアコースティックジャズのテイストは望むべくもないが、マイルスのデリケートなミュート・トランペットのプレイは、『スケッチズ・オブ・スペイン』や『ラウンド・アバウト・ミッドナイト』の頃の格調と変わることはない。 |
| (2009/05/20) |
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