IF YOU COULD SEE ME NOW (Steeple Chase) |
| - Kenny Drew |
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Kenny Drew (p) Niels-Henning φrsted Pedersen (b) Albert "Tootie" Heath (ds) 1974/05/21&22 |
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ヨーロッパ時代のケニー・ドリューの傑作とされる『ダーク・ビューティ』の姉妹盤だ。 先日、なにも考えずぼんやりとこのアルバムをかけていたら、「あれ? 間違えてダーク・ビューティかけたかな?」と気付き、読書の手が止まった。 というのも、どうにも聞き覚えのあるブルースが流れてきたからだ。 これって、『ダーク・ビューティ』の1曲目じゃん? あわててジャケットを手にとると、《ラン・アウェイ(テイク3)》との表記。 あれれ、失礼しました。 『ダーク・ビューティ』の別テイクが、こっちにも収録されていたのね。 で、『ダーク・ビューティ』のジャケットのデータと見比べると、あらら、このアルバムの演奏も『ダーク・ビューティ』と同じ日に録音されていたのね。 マヌケなことに、いままでずーっと気がつきませんでしたです。 言われてみれば、演奏の躍動感や、ハイテンポになると耳にするドラムのタムタムが“ポムッ!ポムッ!”と弾むところなんか、『ダーク・ビューティ』そのものだ。 これについては、以前『ダーク・ビューティ』の号で書いたとおりだが、いずれにしてもアルバート・ヒースのドラミングは特徴的だ。 じゃあ、『ダーク・ビューティ』の選曲から漏れたオチコボレ曲がこちらの『イフ・ユー・クッド・シー・ミー・ナウ』に拾われたかというと、聴く限りにおいてはまったくそういうことはなく、ドリュー、ペデルセン、アルバート・ヒースのトリオによる傑作演奏を2枚のアルバムに分散収録させた、というほうが正しいと思う。 両方とも甲乙つけがたい演奏、というのはまぁ同日の録音だから当たり前にしても、なぜ『ダーク・ビューティ』のほうばかりが有名かつ人気盤になってしまったのかは、選曲を見ればなんとなく分かるような気がする。 曲がかぶるのだ。 冒頭の《イン・ユア・オウン・スイート・ウェイ》にはじまり、《サマー・ナイト》に先述の《ラン・アウェイ》、《ストレンジャー・イン・パラダイス》と、違うテイクの演奏だが、同一曲がこれだけ2枚のアルバムに収録されていれば、よっぽどのドリューのファンではない限り「どっちか1枚でいいや」となるのが普通だろう。 だったら、マイルスの《オール・ブルース》や有名スタンダードの《ラヴ・レター》の入っている『ダーク・ビューティ』のほうに軍配が上がってしまうのも仕方の無いことなのかもしれない。 しかし、『イフ・ユー・クッド・シー・ミー・ナウ』も負けてはいません。 味わい深い《アイム・オールド・ファッションド》に、エリントン・ナンバーの《プレリュード・トゥ・ア・キッス》はなかなかの名演。さらに、ラストは痙攣するほどのハイテンポで疾走する《オレオ》も。 『ダーク・ビューティ』も良いけれども、甲乙つけがたい、『イフ・ユー・クッド・シー・ミー・ナウ』もドリュー好きならば、是非ライブラリに加えたいところだ。 その日の気分によって、どちらを聴くのかを迷ってみるのもオツ。 ま、ほとんど雰囲気的に同じ内容なんだけれども。 しかし、最初から聴くのであれば、聴きようによってはかなりマヌケなメロディの《ラン・アウェイ》で始まる『ダーク・ビューティ』よりも、勢いとロマンスが丁度良いバランスで演奏され、いきなりこちらの耳をグイとつかんで離さない《イン・ユア・オウン・スイート・ウェイ》で始まる『イフ・ユー・クッド・シー・ミー・ナウ』のほうが私は好きですけれどね。 |
| (2005/02/07) |
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