CANDID DOLPHY (Candid)
- Eric Dolphy

  1. Reincarnation of a Love Bird
  2. Stormy Weather(take 1)
  3. 'Tain't Nobody's Bizness If I Do (Previously Unreleased Alternate Take)
  4. Body and Soul(take 2)
  5. African Lady (take 4)
  6. Quiet, Please (take 1)
  7. Moods in Free Time (take 5)
  8. Hazy Hues (take 5)

#1-2
Eric Dolphy(as, bcl, fl)
Ted Curson,Lonnie Hillyer(tp)
, Charles McPherson(as)
Nico Bunick(p)
Charles Mingus(b)
Danny Richmond(ds)

#3
Eric Dolphy(bcl)
Benny Bailey(tp)
Kenny Dorham(p)
Peck Morrison(b)
Jo Jones(ds)
Abbey Lincoln(vo)

#4
Eric Dolphy(as)
Roy Eldridge(tp)
Jimmy Knepper(tb)
Tommy Flanagan(p)
Charles Mingus(b)
Jo Jones(ds)

#5
Eric Dolphy(piccolo)
Booker Little(tp)
Julian Priester(tb)
Coleman Hawkins(ts)
Walter Benton(ts)
Mal Waldron(p)
Art Davis(b)
Max Roach(ds)
Roger Sanders(conga)
Robert Whitley(conga)
Abbey Lincoln(vo)

#6
Eric Dolphy(as, fl)
Booker Little(tp)
Julian Priester(tb)
Don Friedman(p)
Art Davis(b)
Max Roach(ds, tympani)

#7-8
Eric Dolphy(as, fl)
Booker Little(tp)
Julian Priester(tb)
Don Friedman(p)
Ron Carter(b)
Max Roach(ds, tympani)

1960/10/20-1961/04/04

なんといっても、1曲目の《リインカネイション・オブ・ア・ラブ・バード》が素晴らしい。

これは、エリック・ドルフィーのプレイがどうのという以前に、まず曲そのものが素晴らしいし、アレンジも秀逸だ。

チャールス・ミンガス作曲のこの曲は、日本では《ラブ・バードの転生(あるいは蘇生)》という邦題がつけられている。

哀感、寂寥感、複雑なハーモニー、明暗入り混じったメロディなど、どこを取ってもミンガスにしか出せない独自の世界。

メロディ、ハーモニー、混濁感の中に漂う哀愁。
ミンガスの音楽は、デューク・エリントンがオーケストラで表現したことを少人数コンボで実現させようという試みに感じられるものが多い。たとえば《オレンジ色のドレス》という曲などに、そのような匂いが色濃く漂い、ミンガスの作編曲能力とバンドリーダーとしての力量が遺憾なく発揮された作品と感じる。

同様に、ドルフィー参加の《リインカネイション・オブ・ア・ラブ・バード》も、《オレンジ色のドレス》に匹敵するぐらいミンガス曲の最高峰に位置する曲、演奏だといえよう。

ドルフィーは、フルートで参加。

多少重苦しい雰囲気だった演奏も、
彼のフルートの登場した瞬間、演奏の湿度がガラリと変わる。
この変化は、一時期、コルトレーン・カルテットに参加していたドルフィーが《マイ・フェイヴァリット・シングズ》でのマッコイ・タイナーの長いピアノソロの後にフルートで登場した瞬間のなんともいえぬ解放感に共通するものがある。

まるで、身体中にまとわりついていた重たい鎧のパーツが一気になくなり軽くなったような感じ? 何度か聴き、この曲の構成を覚えると、ドルフィーにフルートソロが回ってくる瞬間が待ち遠しくなる。

このアルバムは、ドルフィー名義となって発売されているが、じつはミンガスのリーダーセッションの音源を集めたものだ。キャンディド・レーベルに吹き込まれたミンガス名義のセッションの別テイク盤の拾遺集ともいえる。

もっとも、リーダーは誰であろうが、寄せ集めであろうがなかろうが、とても素晴らしい内容のアルバムであることには変わりがない。

ミンガス・サウンドの特濃さ加減と、ドルフィーの飛翔ぶりはバランス良く共存しており、両ミュージシャンのファンであればまさに必携の音源といえる。

アビー・リンカーンがヴォーカルで参加している《アフリカン・レディ》では、ドルフィーはピッコロを吹き、《テイント・ノバディズ・ビジネス・イフ・アイ・ドゥ》では、ケニー・ドーハムがピアノを弾いているなど、面白い楽器の組み合わせも楽しめるのは「拾遺集」ならでは。

セッション日やパーソネルの組み合わせは、曲によってバラバラで、一見散漫な印象も与えかねないが、サウンドのバランスやトータルな雰囲気は見事な統一感。

これはこれで、「落穂拾い」集の域を超えた、立派なドルフィーやミンガスのアルバムといえるだろう。
(2008/5/27) 
(加筆修正 2009/11/27) 

Eric Dolphy | Charles Mingus | Jazz Blog | Cafe Montmartre

←backward
homeJazz Albums

forward→


Copyright(c) Kumo Takano,
All Rights Reserved.