BERLIN CONCERTS (Enja) |
| - Eric Dolphy |
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Eric Dolphy (as,bcl,fl) Benny Bailey (tp) Pepsi Auer (p) George Joyner (b) Buster Smith (ds) 1961/08/30 at Funkturm Exhibition Hall,Berlin |
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この疾走感といったら! 最初に聴いたときは、ビックリを通りこして、笑ってしまった。 火の出るようなドルフィーの《四月の思い出》のアドリブ。 この疾走感、この迫力は、テンポが速い、吹かれる音符の数が多いといった物理的な問題ではなく(たしかに演奏テンポは速いが)、ここまでやるか!まだ吹くか!といった、ドルフィーの貪欲なアドリヴに臨む気迫がちらに伝わってくるからなのかもしれない。 ドルフィーがヨーロッパのツアーに飛び立ったのは、ブッカー・リトルとの双頭コンボで評判を博したファイブスポット・セッション終了から翌月のことだ。 ヨーロッパ公演での模様を記録した音源はいくつも残されているが、その中の一つが、この『ベルリン・コンサーツ』だ。 ベルリンの2箇所で行ったライブパフォーマンスが記録されている。 バスクラリネットのソロで奏でられるドルフィーの18番《ゴッド・ブレス・ザ・チャイルド》に、フルートの軽やかな響きが印象的なランディ・ウェストン作曲の《ハイ・フライ》。 ドルフィーの代表的なオリジナルともいえる《ジー・ウィー》に、様々なジャズマンが好んで取り上げる《ホェン・ライツ・アー・ロウ》、バップ曲としては定番の《ホット・ハウス》などなど、収録されている曲も魅力的だ。 ただ、難点をいえば、既にヨーロッパに移住していたトランペッター、ベニー・ベイリーはともかくとして、リズムセクションはみな、現地調達のミュージシャンたち。 いまいち、演奏のレベルが高いとは言えないのが難点といえば難点。 しかし、ドルフィーは、そんなサイドマンの力量不足をもなんのその。あらん限りの熱演を繰り広げている。 たとえば、冒頭の《ホット・ハウス》は、いきなりの長尺演奏で、ちょっと退屈な内容だが、ドルフィーのソロに限っては、かなりエキサイティング。どんどん演奏が白熱化してゆく。 それにしても、やはり圧巻なのはラストの《四月の思い出》だ。 テーマは、主旋律はトランペットにまかせ、ドルフィーは印象的なカウンターメロディで演奏を彩る。 先発のソロはドルフィーだが、もうなんというか鋭利でエッジの立った音色で、これでもかと疾走する彼のソロを最初に聴いたときは、“クマンバチの乱舞”を連想してしまった。 耳元で、猛烈な勢いで羽音を立てながらブンブン、ブンブンと狂ったように乱舞をしている様。本物だったら御免被るが、ドルフィーのクマンバチは大歓迎。 “蝶のように舞い、蜂のように刺す”というが、ドルフィーは蝶のようにはまっていないが、彼の演奏への斬り込み方はさながら蜂のようだ。 この1曲を聴くためだけでも、『ベルリン・コンサーツ』は持っている価値がある。 これって、多くの人がそう思っているのではないか? そういえば、今は亡き神保町にあったジャズ喫茶『響』で、『ベルリン・コンサーツ』の《四月の思い出》が聴きたくなったので、「『ベルリン・コンサーツ』のB面をかけてください。」とリクエストをしたことがある。 この曲が入っているのはレコードでいえば、B面のラストだったからだ。 『響』のスピーカーから流れてきたのは、いきなり《四月の思い出》。しかも、コレ1曲だけだった。かかったのはレコードではなく、CD。ディスプレイされたジャケットを見て分かった。 つまり、CDでラストの《四月の思い出》だけが選曲されたというわけ。 マスターの大木氏も、「このアルバムには、この曲あり」と思っていたに違いない。 |
| (2004/03/14) |
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