SATURDAY MORNING (Xanadu) |
| - Sonny Criss |
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Sonny Criss (as) Barry Harris (p) Leroy Vinnegar (b) Lenny McBrowne (ds) 1975/03/01 |
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ザナドゥ・レーベルの『サタデイ・モーニング』はソニー・クリスがピストル自殺する2年前の作品だ。 彼の他のリーダー作と比べると、ほんのりとダークな色彩に彩られているところが魅力なアルバムといえる。 ソニー・クリスのアルトサックスといえば、竹を割ったような明快な音色とフレージングが最大の魅力だ。もちろんこのアルバムにおいても、いわゆる“クリス節”は健在ではあるが、微量に含有されるダークな成分が他のアルバムとは一線を画している。 「クリスも悪くないんだけれども、いかにも西海岸、西海岸している陽気でカラッとしているところがどうにも苦手なんだよね〜」と、クリスを敬遠するジャズファンからも「このアルバムだけは別」と言わせる要素が、たしかにこのアルバムにはある。 作品全体のムードを決定づける冒頭の1曲目《エンジェル・アイズ》。 バリー・ハリスのマイナー感漂うイントロが、すでにこの演奏の成功を約束しているといっても過言ではない。 クリスの泣きのアルトに、それを湿っぽくなり過ぎず、巧みに彩るハリスのピアノ。そして堅牢な舞台設定をヴィネガーのベースと、マクブラウンのドラムが担う。 この《エンジェル・アイズ》があるからこその『サタデイ・モーニング』だし、『サタデイ・モーニング』といえば、おそらく多くのクリスファンは《エンジェル・アイズ》の音が頭の中に自然に流れ出すのではないだろうか。 もう一曲例を挙げると、シンプルなブルースナンバー《ジェニーズ・ニーズ》もなかなかだ。典型的なブルースナンバーを、必要以上の虚飾を排し、淡々とストレートに演奏しているだけなのに、聴き手の心の中に微量な引っかかりをクリスのアルトとハリスのピアノは植え付ける。 「今一度聴いてみたい」 こう思わせる何気ない要素が《ジェニーズ・ニーズ》に限らず、どの演奏にもさり気なく点在しているところが、このアルバムの魅力ともいえるし、何度聴いても飽きがこない秘密なのだろう。 明るさの中にごくごく微量に含有された哀愁をおびた叙情性。 きっとこのムード欲しさに、ついつい思い出すたびに『サタデイ・モーニング』をターンテーブル、あるいはCDトレイにのせてしまうジャズファンはきっと少なくないことだろう。 クリス抜きの、バリー・ハリスによるピアノトリオによる演奏、《マイ・ハート・ストゥッド・スティル》も味わい深い。 このアルバムの流れに良いメリハリをつけている。 現在、このアルバムはDIWから発売されているが、在庫が希少なのか、中古ショップで時折お目にかかれるぐらいなもの。よって、もし未聴の方がいらっしゃれば、見つけた瞬間「即買い」しても決して後悔することのない逸品だと強く推薦しておきたい。 |
| (2011/04/04) |
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